どんなもの?どうやる?1歳までの赤ちゃん行事
赤ちゃんが生まれることは、本当に奇跡でとても喜ばしいことですね。
赤ちゃんが1歳になるまで、節目ごとにされてきたお祝いや行事が昔からあることはご存知ですか?
もちろん強制ではないので、必ずしもしなければいけないものではありませんが、多くが赤ちゃんの健康などを願ってのものです。
赤ちゃんにとっては一生に一度しかできないものもありますので、成長の楽しみのひとつとして覚えておいても良いかもしれません。
それぞれの節目にどんな行事があるのか、どのように行うのかをまとめてみました。
帯祝い/着帯祝い
帯祝い(おびいわい)または着帯祝い(ちゃくたいいわい)と呼ばれる、ママのお腹に腹帯をお腹に巻く行事です。
母子の健康、ママの安産と赤ちゃんの成長を祈願するもので、安定期に入る妊娠5ヶ月(16~19週ごろ)の戌の日に行います。
多産でお産の軽い犬にあやかるという、安産への願いを込めて戌の日に行われてきました。
神社で安産祈願し、内輪で食事会などのお祝いをするのが一般的です。
ただ最近では戌の日にこだわらず、ママの体調や家族の予定に合わせることも多くなりました。
安産祈願としてだけでなく、お腹が大きくなってきたママを温め、腰の負担を減らしたり、妊娠線の予防になりますし、日々成長していくお腹の中の赤ちゃんを冷えや衝撃から守って位置を安定させるなど、実用的な面でも支えてくれます。
出産後は、帯を安産祈願をした神社寺社へのお礼参り時にお焚きあげしてもらいます。
産前産後で使用できる腹帯の場合はそのまま使用して大丈夫です。
お七夜
赤ちゃんの生まれた日を1日目として7日目の夜がお七夜。
赤ちゃんの誕生を祝って名前を決めてお披露目し健やかな成長を願う、平安時代から続いてきた行事です。
昔は今のように衛生環境や栄養状態が良くなかったため赤ちゃんの生存率が低く、生まれてからの1週間を無事に過ごせることは大事な節目とされたので、生後7日目の夜に行われるようになったといわれています。
ただ病院で出産すると、5~7日目は退院と重なって疲れてしまっていたり、ママや赤ちゃんの体調によっては退院時期がのびることもありますね。
頑張ったママと生まれてきた赤ちゃんの体が一番大事ですので、お祝いをするのは先に延ばしても良いかもしれません。
命名書の書き方
正式:半紙(奉書紙)と墨・筆を用意
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縦半分に折った半紙を、横向きにして左右から折りたたんで三等分に折り目をつける
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一番右側の紙中央に“命名”と書く
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真ん中の紙右上に小さく“父親の名前”と“続柄”(長男、長女など)/中央に大きく“子供の名前”/左下に小さく“生年月日”(平成〇年〇月〇日 生)を記入
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左側の紙中央に“父親の名前”“母親の名前”(苗字も書く。連名も可)/左下にお七夜の日付を記入
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命名書は神棚や床の間に飾る
略式:半紙か市販の命名紙を用意
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紙の中央上に“命名”その下に大きく“子供の名前”を記入
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市販の命名書であれば、裏などに書き方が載せられていると思われますが、正式のものと同様、“父母の名前”“続柄”“生年月日”を記入します。
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神棚などがない場合、命名書は赤ちゃんが寝ているそばの壁や柱など、家の中で目立つ高いところに飾ります。
命名書を飾ったらそれを囲んで、これからも赤ちゃんが元気に育つようにと願い、みんなでお祝い膳を食べます。
祝い膳、はお赤飯、尾頭つきの鯛、紅白のかまぼこや麩、なます、お刺身やはまぐりのお吸い物などが並びます。
ですが最近では、退院したばかりのママの体調、準備や後片付けを考えて、出前のお寿司やオードブルをとってお祝いすることも多くなってきたようです。
命名書は、お宮参りの頃まで貼っておき、終わったら写真などと一緒にアルバムにとっておくと良い思い出になります。
出生届
出生届(しゅっしょうとどけ)は、赤ちゃんの生まれた日から14日以内(国外で出生の場合は3ヶ月以内)に出生地か、パパママの本籍地のある自治体に届けます。
出産後に病院や産婦人科で出生証明書と一緒にもらえることが多いですが、役所でもらっておくこともできます。
持ち物
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出生証明書
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出生届
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母子手帳
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健康保険証
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印鑑
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(届ける人の身分証)
パパかママ、または同居の家族が届けます。
土日祝日や、早朝夜間なども届けを預かってくれる窓口のある自治体もありますが、記載内容に不備があると受理されないので注意が必要です。
お宮参り
お宮参りは、男の子が生後31日目、女の子が33日目に、氏神さまに赤ちゃんが無事に誕生できたことの報告と感謝、これからの健康を願って参拝します。
日数は地域によって異なる場合もありますし、天候やママと赤ちゃんの体調に合わせて選んでも大丈夫です。
お祝い着は無地一つ身のきものに男子なら紋付の熨斗目、女子なら友禅の祝い着を。
最近では赤ちゃんやママの体調なども踏まえ、それぞれ都合の良い日や季節を選んで参拝される方が多いようです。
お賽銭をあげて鈴を鳴らし参拝するだけの方もいますし、初穂料(はつほりょう)または玉串料(たまぐしりょう)と呼ばれる謝礼金を神社に納めて、おはらいをお願いする方もいます。
相場は5,000円~10,000円程度で、紅白の花結びか蝶結びの水引が付いた熨斗袋(のしぶくろ)に包んで渡します。
服装ですが、正式な祝い着は男の子には“羽二重地の紋付きで、鷹やめでたい図柄ののし目模様”女の子には“縞子地や縮緬地に花柄などをあしらった友禅模様の紋付き”が使われます。
ただ最近はベビードレスにケープなどで行う場合が多いようです。
両親も正装が望ましく、スーツや着物(着物の場合は訪問着)を着ます。
ちなみに我が家は、赤ちゃんの衣装は写真撮影とセットになっているレンタルを利用しました。
お宮参りの後は、親族で集まって食事会をする家庭も多いようですね。
もし外食をするのであれば、赤ちゃんはまだ生後1か月。
外出できるようになったばかりですので、なるべく個室のあるお店を選んだり短い時間で済ませたりと、赤ちゃんのストレスにならないよう注意が必要です。
出産内祝い
産後1ヶ月頃に贈ります。
ただその頃はお宮参りのほか里帰りや育児などでバタバタしがちですが、2ヶ月頃までには贈るようにしましょう。
贈答のマナーしきたりは地域や家庭により異なりますので、確認しておくと安心ですね。
昔は親族や親しい人に赤ちゃんが生まれたことを知らせ、喜びのおすそ分けとして内祝いを贈っていましたが、現在ではお祝いを頂いた方へのお返しとして贈るようになりました。
内祝いは直送もしてくれるインターネット上や通販カタログを利用すると、近くに住んでない方に贈るのにも便利です。
金額ですが、頂いた金額や品物の1/2~1/3を目安にします。
そのためお祝いを頂いたときは忘れないためにも、名前と金額などをメモしておくと良いですね。
頂いたものの1/3以下の品物や、逆にそれ以上に高価なものを贈るのは失礼にあたりますので、金額の相場、また相手の好みなども考えながら選ぶようにしたいですね。
内祝いには“のし”を添えます。
のしの表書きには「出産内祝い」または「内祝い」、「子供の名前」を入れます。
読むのが難しい漢字にはふりがなをふっておきましょう。
“お礼状”や“メッセージカード”も添えられるとなおよいですね。
お食い初め
お食い初めは、生後100日目または120日目に“この子が一生食べ物に困りませんように”という願いを込めて行うお祝いです。
ほかの行事と同じく日数は地域によってまちまちですし、赤ちゃんとママの体調を優先して日にちを決めましょう。
メニューは一汁三菜(いちじゅうさんさい)を基本に、尾頭のついた鯛、お赤飯、煮物、香の物、汁の5つです。赤ちゃんに食べさせる真似をしてお祝いしましょう。
香の物の器には“歯固めの石”と、しわができるまで長生きするようにと“梅干し”を盛りつけます。
歯固めの石は、石のような丈夫な歯が生えることを願い、箸の先を石に当ててからその箸を赤ちゃんの口に当てるのに使います。
石は、インターネットで買うこともできますし、お宮参りの時に神社から小石を拾ってきたりする方もいます。
石はお食い初めが終わったら神社へ返すか、大事にとっておいてもいいですね。
正式なお祝い膳は“漆塗りの食器を用意する”“男の子は朱塗り”“女の子は外側が黒塗りで内側が朱塗りのもの”というのが正式とされていますが、最近は実用的な離乳食用食器セットを用意したりと、各家庭にあったもので準備することが多いようです。
祝膳を赤ちゃんに食べさせるマネをしてお祝いします。
初節句
赤ちゃんが初めて迎える節句を初節句と呼びます。ただし生まれて1.2か月で節句の場合は、翌年に改めてお祝いするようです。
日付は皆さんご存知かもしれませんね。
どちらも平安時代頃から、子供の健康と成長、厄除けを願い行われてきました。
ママ側の実家が、飾り物を贈る風習でしたが…最近は、ママ側の実家だけが負担することは少なくなってきたようです。
雛人形は早くしまわないとお嫁にいけないと言われていて、厄払いも含め3月3日を過ぎたらできるだけ早く片付けたほうがよいそうです。
鯉のぼりなどは片づける時期に関する言い伝えはないようですが、湿度の低い晴れた日に片づけるのが良いでしょう。
初節句のお祝いに写真スタジオで撮影をする方も多いようです。
あとで見返したときに良い思い出になるかもしれませんね。
まとめ
赤ちゃんが生まれてからの1年間は、イベントが満載で大忙しですね。
ですが、どの行事に関してもママと赤ちゃんの体調が一番です。
大丈夫。
愛情はしっかりと伝わります。
絶対にやらなきゃと気を張らず、ただでさえ育児に追われて大変な1年ですので、無理せずゆるく楽しめることだけやっても良いかもしれませんね。