赤ちゃんの肌にアザ?!血管腫とは?症状や種類や治療法!

赤ちゃんの肌にアザが見られることがあります。
青っぽい蒙古斑は赤ちゃんによく見られるものですが、赤いアザも放置して大丈夫なのでしょうか。
赤いそのアザの原因は血管腫というものかもしれません。
アザにも様々な種類がありますが、その中でも今回は血管腫について、血管腫の種類や症状、原因や治療法についてご紹介していきたいと思います。
目次
赤ちゃんの血管腫とは?
赤ちゃんの肌に血管腫と呼ばれるものができることがあります。
乳児血管腫というもので、何らかの原因で血管内皮細胞が増殖してしまう病気です。
血管内皮細胞は血管の内側を覆っている血管内皮が構成している細胞であり、細長いものです。
皮膚や皮膚の下、その他の皮膚以外の場所にも乳児血管腫になると、赤く隆起した赤いあざが見られます。
血管が一部の場所に集まり、症状の範囲はどんどん広くなっていく傾向があります。
赤みのあるアザのようになることもありますし、できもののような見た目の場合もあります
目の周囲に血管腫ができた場合は、赤ちゃんの視力低下や発達に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
目の周りにできた時は要注意です。
血管腫には種類があり、合併症を引き起こしてしまう血管腫もあります。
血管腫は必ずしも治療が必要というわけではなく、中には自然に年齢とともに消えてなくなってしまうものもあります。
同じ種類の血管腫であっても、それぞれできる場所などにより治療時期や治療方法が異なります。
赤ちゃんに血管腫ができ始めるのはいつ頃?!
産まれた直後はアザなどの異常が全くないことが多いです。
あったとしても小さく、あまり目立たないでしょう。
しかし、生後2週間ほど経つと、どんどん大きく目立ちはじめる傾向があります。
本人は気にしていなくても、ママやパパが子育てをしていく上での大きな不安となりますね。
生後半年頃から2歳くらいをピークとし、徐々に小さくなっていく傾向があります。
小学校にあがるくらいいには目立たないくらいまで自然に消えることもあります。
血管腫の発症頻度は?!
乳児血管腫の発症頻度は人種により様々です。
白人の場合の発症頻度は、2~12%となります。
一方、日本人の発症頻度は0.8~1.7%ほどとなります。
赤ちゃんの血管腫の種類とは?
赤ちゃんの血管腫は大きく分けると2つの種類に分けられます。
赤ちゃんの血管腫の大きさには個人差があります。
直径1㎝未満のものから10㎝を超えるものまで様々なものがあります。
アザのでき方によってはいくつかのタイプに分けられます。
日本の場合は、鮮やかに赤く少し盛り上がりのあるアザは局面型、いちごを半分にしたような塊のものは腫瘤型、皮膚の表面ではなく皮膚の下に腫瘤ができるものは皮下型と呼びます。
これらが混ざったアザは混合型とわけられます。
自覚症状がないものが多く、かゆみや痛みが現れます。
あざのような血管腫
アザのような血管腫は、正中母斑、額の真ん中にできるサーモンパッチ、頸部や首などの髪の毛で隠れる場所にできるウンナ母斑などがあります。
この他にも、単純性血管腫や苺状血管腫などがあります。
できもののような血管腫
できもののような血管腫は海綿状血管腫と血管内皮腫などが有名ですね。
できもののような血管腫の場合、中には合併症を引き起こしてしまうものもあります。
血小板へと影響がでてしまうものもあるので、治療が必要な場合もあります。
赤ちゃんの言葉では表現できないため、目に見える症状にママやパパが十分に気をつけて見てあげる必要がありますね。
赤ちゃんにできる血管腫の種類(アザ)
正中母斑
赤ちゃんいうまれつきあるアザですね。
皮膚との境目が不鮮明な特徴があり、淡紅色をしている紅斑となります。
サーモンパッチとウンナ母斑という2つに分けられ、皮膚表層で毛細血管が機能的拡張が起こることによりできます。
自然消滅することが多いものなので、必ずしも治療が必要であるというわけではありません。
単純性血管腫
赤ちゃんの顔面や頭部にできる傾向があるものです。
盛り上がりなどはないアザです。
赤ブドウの酒色の斑点が特徴的で、色の濃淡は少なく色ムラがありません。
大きなアザの場合は、顔の半分にも及ぶケースもあります。
真皮内毛細血管が広がると、アザになってしまいます。
自然治癒は難しいものとなります。
見た目はさほど変化しないものの、年数とともに色が濃くなり、アザが盛り上がってきてしまうこともあります。
苺状血管腫
赤ちゃんの肌に糸くずのような細かい紅斑が見られます。
次第に紅斑は盛り上がり、表面が柔らかいイチゴ状のアザになります。
直径数センチ程度の血管腫の場合がほとんどですが、稀に顔半分くらいまで血管腫が出現してしまうことがあります。
生後半年位まではアザが大きくなるものの、その後は変化しないケースが多い傾向があります。
7歳くらいまでの間に血管腫の膨らみや色が消えていくことが多いですね。
関節や外陰部、刺激が多い、傷つきやすい部分に血管腫ができた場合、傷跡が残ります。
合併症の可能性がある血管腫の種類(できもの)
海綿状血管腫
赤ちゃんの体のどの部分にもできる可能性がある血管腫となります。
大きさは様々で奇形性血管がつる状に増殖します。
蛇がとぐろをまいたような見た目の血の塊ができる特徴がありますね。
成長とともに増大していきます。
舌に血管腫ができてしまった場合、巨大舌になることもあります。
血管内皮腫
肺や肝、リンパ節や骨、脾臓などによく見られる血管腫となります。
皮膚の舌、耳の舌、肝臓にできやすい血管腫で、転移したり、他中心発生だとかんがえられています。
場合によっては自然に小さくなります。
カサバッハ・メリット症候群
海綿状の血管腫、血管内皮腫により、急に血小板は少なくなります。
血が止まりにくくなる症状はカサバッハ・メリット症候群です。
症状が見られた場合は、血管腫そのものを治療する必要があります。
治療しないかぎり血小板が戻りません。
赤ちゃんが危険な状態となってしまうので治療が必須です。
赤ちゃんにできた血管腫の治療方法!
赤ちゃんに血管腫ができてしまった場合、治療法はさまざまなものがあります。
- ステロイドによる薬物治療
- レーザー治療
- 外科的治療
- 放射線治療
- 動脈塞栓療法
- 局所圧迫療法
- 放射線治療
- インターフェロン療法
などが主に用いられる治療法となります。
血管腫の治療のタイミングは?!
血管腫には種類も色々ありますし、状態もそれぞれことなります。
そのためそれぞれに対して治療すべきタイミングが大きく異なります。
血管腫は様々な大きさのものがり、血管腫がでている部分によっても治療方法が違います。
自然に消える血管腫もあれば消えない、消えずに広がる血管腫もあるので、年数をかけて観察し治療のタイミングを伺う必要があります。
しかし、血管腫が赤ちゃんの成長に支障をきたすという場合は別です。
急を要する場合は医師や専門家による説明が行なわれます。
種類や出ている場所や大きさなどにより治療のタイミングは異なるのですね。
まとめ
赤ちゃんにとっても家族にとっても血管腫は大きな問題となるものですね。
血管腫についてよく知っておくことで、赤ちゃんに起きている血管腫の異常にいち早くきづいてあげることができます。
血管腫かな?!と思うものが見られた場合は、はやめにかかりつけの小児科に受診し相談してみることをおすすめします。