巨大児を出産!巨大児の原因やリスク、予防法!治療が必要?!

出生時の体重が4000グラムを超える新生児は巨大児と言われます。
巨大児のほとんどが出産予定日の満期産児とされます。
今回は、巨大児として産まれてきた場合に問題はあるのか、リスク、巨大児の原因や予防法、治療などについて詳しくご紹介しますね。
目次
巨大児は病気?!
出産前、超音波診断などにより、ママのお腹の中の胎児の体重はだいたいわかります。
その場合、巨大児の可能性がありますと言われることがあります。
巨大児とは、出産時の体重が4000グラム以上です。
しかし、それ以外に異常があるというわけではなく、特になんの問題も無い赤ちゃんです。
ママが糖尿病だと巨大児に?
巨大児の赤ちゃんは、なんの問題もないことが多いものの、巨大児のママは妊娠中に糖尿病であるということが多いのです。
産まれてから検査すると、呼吸障害、多血症、低カルシウム、黄疸、心不全などの症状が判明することがあります。
無事に出産を終えても、目に見えない異常、症状が潜んでいることああるので、他の新生児よりも多くの検査が行われることがあります。
巨大児は病気ではないものの…。
巨大児は病気ではありません。
しかし、母体に比べ赤ちゃんが大きすぎることで、分娩時に難産となってしまうことが多いです。
体が大きいため、赤ちゃんが産道を通る際に、鎖骨骨折、肩甲難産などが起こることがあります。
4500グラムを超える超巨大児の場合は、出産後に後遺症が残ってしまうこともあります。
巨大児になるのはなぜ?!原因は?
では巨大児になる原因をご紹介します。
原因は主に大きな原因が2つ挙げられます。
対称性巨大児
1つ目の原因は、遺伝子的に巨大児になるというものです。
遺伝子的に体が大きくなってしまっているだけなので、体に問題があるというわけではありません。
ただし、胎児が大きいと、出産時に肩甲難産という上半身が引っかかってしまい産道を上手に通過できないということが起こるリスクがあります。
分娩の方法等を主治医と相談する必要があります。
非対称性巨大児
もう1つの原因は、非対称性巨大児です。
遺伝ではなく、母体が糖尿病などになり、血糖をコントロールできないことが原因で多く起こります。
出産後は巨大児であるという事以外、問題はないのですが、よくよく詳しい検査を受けると、肺や呼吸不全。臓器の腫大などが起こってしまっていることがあります。
非対称性巨大児の場合は、臓器に問題が起こっているリスクが高いです。
また新生児の段階で高血糖などの症状が現れることがあります。
糖尿病をすでに持っていて妊娠したという場合は、子宮内環境が悪く非対称性巨大児の原因となってしまうので、医師に良く相談し妊娠を継続していけるとよいですね。
妊娠中に食べ過ぎなどで糖尿病になってしまうこともあるので、食事には注意が必要ですね。
巨大児を予防するための方法!
では巨大児を予防し、平均的な体重でスムーズな出産をするためにはどうしたらよいのでしょうか。
遺伝子的な問題で胎児が巨大化するという場合は、コントロールすることは難しいですね。
しかし、糖尿病などが原因で巨大化してしまうという場合は、妊娠糖尿病等を予防するとよいです。
カロリーコントロール等をしっかりと行いましょう。
妊娠糖尿病にならないためには、適度な運動をする、食事のカロリーをコントロールする、バランスの良い食事をするなどという方法で予防することができます。
妊娠中の体重管理はとても大切ですね。
巨大児の治療法はあるの?!
遺伝子的に巨大児になってしまった対称性巨大児の場合、分娩時に肩甲難産などがなければ、特に治療法は必要ありません。
しかし、難産となってしまった場合、後遺症が残ってしまうことがあります。
自然分娩で出産するのか、帝王切開で出産するのかという決定がとても大切になります。
巨大児であっても、骨盤のサイズが分娩に適していれば問題ありません。
巨大児でも自然分娩で出産することができている妊婦さんも少なくありません。
巨大児で治療が必要な場合とは?
妊娠前から糖尿病を患い、非対称性巨大児が生まれる可能性があるという場合は、糖尿病の担当医師、産婦人科の医師の双方への協力が必要です。
血糖コントロール等が必要です。
食事の管理はとっても重要です。
厳密なカロリー計算が行なわれます。
母体が糖尿病でも、血糖値をしっかりとコントロールすることができれば、非対称性巨大児になる可能性は大幅に下がります。
巨大児を出産する際に伴うリスクとは?
巨大児として出産する歳に伴うリスクは大きく3つあります。
難産
リスクの1つ目は難産です。
赤ちゃんがママの産道に比べ、大きくて、上手に産道を通ることができないという場合、かなり長い時間分娩時間が必要となります。
長い時は、15時間以上の時間が必要となる場合もあります。
分娩時間が長いと赤ちゃんに十分な酸素が届かずに、胎児仮死、呼吸障害などが起こることがあります。
後遺症が残るリスクがあるのにもかかわらず、自然分娩で出産したいと望む場合でも、途中で医師が危険だと判断した場合は、帝王切開に切り替わります。
赤ちゃんのケガ
赤ちゃんが大きく、ママの狭い産道を通ろうとすると、体の色々な場所が突っかかってしまい、上手に通ることができません。
すると、赤ちゃんの肩が突っかかってしまい、強い力が赤ちゃんにかかり、赤ちゃんの鎖骨が折れてしまったり、脇の下のあたりにある神経が傷ついてしまうことがあります。
出血多量
出血多量が起こってしまうリスクもあります。
分娩時に強い力がかかるため、赤ちゃんの会陰や膣が裂けてしまうことがあります。
赤ちゃんが大きい分、裂傷が大きくなりやすいため、出血多量に陥り、危険な状況に陥ってしまうことがあります。
また、大きく子宮が広がると、正常に収縮ができなくなってしまい、子宮弛緩性出血となろ、大出血が起こってしまうことがあります。
予定日をすぎると巨大児になる?!
予定日を過ぎると巨大児になってしまうのかと不安になってしまいますね。
正期産は妊娠37週目0日~41週目6日までの間を指します。
分娩の予定日といういものは、出産日の平均的なものなので、予定日から少し遅れただけでは巨大児になったりすることはありません。
妊娠42週目を過ぎた出産は過期産といいます。
日本では、過期産は全体の2%ほどです。
42週目を過ぎると巨大児になってしまう可能性は高まります。
また、42週目を過ぎると、栄養や酸素を赤ちゃんにしっかりと届けるための胎盤機能が低下してしまったり、羊水の量が減ってしまったり、赤ちゃんが低酸素状態となってしまったり、胎便を赤ちゃんが飲んでしまったりということが起こります。
赤ちゃんにとって悪影響です。
そのため、過期産になる前に、医師により、誘発分娩などで出産することになります。
そのため、過期産の出生率は極端に少ないのですね。
予定日から多少遅れても巨大児になることはありません。
まとめ
巨大児と診断されても、医師により何らかの処置が行なわれ、母子ともに無事出産できるということは少なくありません。
焦ることなく、医師の指示に従い、冷静に出産に望みたいですね。