子供の風邪は中耳炎になりやすい?!原因や対処法、診療内容とは

子供は風邪を引いたときに、中耳炎になりやすいです。
実際に我が家の子供たちも風邪を引くたびに中耳炎になり耳鼻科に受診しています。
私も幼い頃、何度も中耳炎になり、耳鼻科に受診した経験があります。
では、なぜ中耳炎になってしまうのでしょうか。
また、原因から対処法や診療内容までを含めて紹介します。
目次
なぜ中耳炎は起こってしまうの?
私が中耳炎になった子供を連れて耳鼻科に受診した際に、親切な医師の方が中耳炎が起こってしまう仕組みを教えてくれたので紹介したいと思います。
中耳炎とは、『小学校に上がる前の子供は1度は発症するもの』だそうです。
それだけ子供がなりやすいという特徴があります。
中耳炎は簡単に言うと、耳の中で炎症が起きてしまっている状態です。
多くの人は「耳の穴から外部の菌が侵入し引き起こるのか?」と思ってしまいがちですが、実際は耳の中にある耳管を通り侵入した菌が中耳というところに入り込んで炎症が起きてしまいます。
その為、中耳炎はプールやお風呂が原因で引き起こるものではないということです。
耳に侵入する菌のほとんどは肺炎球菌とインフルエンザ菌と言われています。
やはり、原因は風邪やインフルエンザです。
大人はなかなか発症しない中耳炎なのですが、『なぜ子供はなりやすいのか?』というと、子供は耳管が短いため、菌が耳の中耳に到達しやすいという事でした。
小学生・中学生・大人になるにつれて耳管の長さも成長するので中耳炎になりにくくなるようです。
中耳炎は放置すると危険!
中耳炎は放置してしまえばしまうほど、悪化していってしまいます。
症状が軽いと、鼓膜付近の充血程度で済むのですが、進行すると中耳に膿が溜まってしまい、鼓膜が真っ赤になってしまうのです。
更に膿がどんどん溜まり、鼓膜を圧迫してしまうようになり、耳の痛みを感じるようになります。
早めに中耳炎に気づき耳鼻科に受診することが、子供に強い痛みを感じさせない為にも大切ですね。
子供の中耳炎に早く気付くために
私が子供を耳鼻科に連れて行ったときは、発症から8時間程度の症状だと診断され、幸いにもさほど悪化していない状態でした。
医師の方には、「自分の変化を上手に伝えられる子で良かったね。」と言われました。
子供は自分の耳の状態をうまく説明できず、そのまま放置することになってしまい、悪化してから気づいてしまうという事も多いという事でした。
しかし、0歳、1歳、2歳でも、もちろん中耳炎になってしまう可能性はあります。
言葉では症状を伝えられないので、親が気づいてあげるしかないのですよね。
気づくポイントとして、
- 良く手で耳を触る
- 首を振るしぐさを良くする
- 機嫌が悪い
などが挙げられます。
我が家では、3歳の子が「耳になんか詰まってるー」というので、耳鼻科へ連れて行ったところ中耳炎でした。
耳を気にするような時で、風邪を引いているときや治りかけの時は十分に中耳炎が疑えます。
夜中に痛がる・・・どうしたらいいの?!
私も幼いころによく中耳炎になっていたのですが、夜中に耳を痛がることが多かった記憶があります。
実際に、中耳炎になった時に夜中に耳が痛くなるという事はよくあることだという事でした。
夜間救急に受診しても良いのですが、耳鼻科の先生が夜間に在中していることが少なかったり、解熱剤を処方される程度です。
そのため、耳を冷やしながら寝かせて、耳垂れが出ている場合はガーゼなどの清潔なもので優しくふき取り、翌日かかりつけの耳鼻科へ受診すればよいという事でした。
保冷剤をタオルにくるみ、耳の後ろ側に当てて冷やすことで、痛みは緩和します。
もしも、以前病院へ受診した際に処方された鎮痛解熱剤などがある場合は飲ませてあげると、一時的に痛みが緩和し子供も寝られるでしょう。
私が幼いころも母に準備してもらった氷枕で冷やすと、痛みが少々落ち着いて寝られました。
また、横になっているよりも体を起こしていたほうが痛みが落ち着くような気がしました。
ソファーなどを活用していました。
子供が楽だという体勢で寝られる環境にしてあげることも大切ですね。
耳鼻科での診療内容は?
耳鼻科に受診した時は、問診をされてから耳の中を診てもらいました。
私が連れて行っている耳鼻科では、細い棒のようなものを耳の中に入れて映像で耳の中の状態を見せてもらえます。
多くの耳鼻科では耳鏡というものを使用し、医師の方が耳の中の状態を確認してくれるようです。
薬で治す方法
一般的に発症から1日~2日程度の症状の場合で子供が痛みを感じている時は、鎮痛解熱剤が処方されます。
また、耳垂れがある場合は、耳の中から取り除く処置が行われます。
高熱が伴っている場合は、抗生物質が処方されます。
子供の中耳炎は完治までに長い期間が必要です。
その為、1度受診し薬を処方されても何度か受診し、経過観察が行われるでしょう。
私も完治までの間に子供を3回くらいは診せに行っています。
子供も痛がらなくなるので、少々面倒くさくなってしまったり、受診しなくても良いのではないかと思ってしまいがちですが、自己判断で受診を中断してしまうと、耳の中に膿が残った状態になってしまったり、再発しやすくなってしまいます。
完治までしっかりと受診して治したほうが良いですね。
切開で治す方法
治療の1つとして、鼓膜を切開する方法があります。
我が家の子供も「薬で良くならなかったり、薬を飲んでも痛がる場合は切開しましょう」と言われました。
幸いいつも早期に発見してすぐに受診できているので実際に切開が行われたことは無く、私自身は切開をしたことがありません。
しかし、幼いころに私の妹は切開をしてもらったことがあります。
それまで病院を嫌がらなかった妹が病院を嫌がるようになり、先生を蹴って耳を見せなくなってしまったという体験談を聞きました。
やはり大人の方の切開体験談などを聞いても、一応麻酔は行うものの痛みを感じるようですね。
耳鼻科にもよりますが、小さい子供の場合は中耳炎が重症化していない限り、切開は行わないようです。
子供が痛がる姿は可哀想ですよね。
できるだけ早期に気づいてあげたいものです。
子供が中耳炎にならないように・・・家庭でのケア
子供が中耳炎にならないように家庭で行えるケアがあります。
風邪の症状が見られてからの対応が必要です。
鼻水が多く出る風邪をひき始めたらすぐに小児科に受診することが大切です。
鼻水が出ていているのに放置してしまうと中耳炎になってしまう可能性が高まります。
また、子供は鼻水が出るとすすってしまう癖がありませんか。
鼻水をすすってしまうと体外に出ようとしていた鼻水に混ざっている菌が、耳のほうへ侵入しやすい状態となってしまい中耳炎になってしまいます。
鼻はしっかりと出すように教えてあげましょう。
また、鼻をかむ時は両方の鼻水を一気に出してしまうのではなく、左右交互にかむようにすると中耳炎の予防になります。
0歳から1歳くらいの小さな子は、まだ自力で鼻を出すことができないでしょう。
そういった場合は、市販の鼻水吸引器があるので活用する事をおすすめします。
鼻水吸引器を嫌がってしまいうまくできない場合は、無理に行うと傷をつけてしまう事にもなりかねないので病院で処置してもらったほうが良いかもしれません。
まとめ
- 中耳炎は風邪やインフルエンザ菌が耳の中の中耳に侵入することで起こる。
- 放置すると悪化してしまうため危険。早めの受診を!
- 子供が耳を気にしたり、違和感を訴えたら耳鼻科へ
- 夜中に痛がった場合は冷やしたり、解熱鎮痛剤を活用する
- 診療内容は耳の中を視診され、薬や切開で治療が行われる
- 中耳炎にならないように風邪は早期に病院を受診して治す
- 鼻水はすすらずに出すように教える。
子供は中耳炎になりやすく、中耳炎になってしまった場合は早めの受診・治療が大切だという事が分りました。
また、「保育所や幼稚園などでのプールや水遊びは中耳炎の間は休ませるように」と言われることも多いので、かかりつけの医師に相談したほうが良いですね。
梅雨の時期は、より中耳炎になりやすくなるという事で十分に気を付けたいですね。