EBウイルス感染症ってどんな症状が起こるの?検査方法や治療方法!

EBウイルス感染症というものは、あまり聞き慣れない病気ですね。
病院で診断されたときに初めて知るということは多いものです。
しかし、大人になるまでの間に一度は感染すると言われている病気の一つです。
そこで今回はEBウイルス感染症について、症状や原因、検査方法などについて詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
EBウイルス感染症とは?
EBウイルス感染症はヘルペスウイルスの一種です。
ウイルスを発見したエプスタインとバーの頭文字から、EBウイルスの呼ばれています。
人の唾液を通して感染するため、キス病と呼ばれることもあります。
EBウイルスに感染すると目立った症状は起こりませんが、起こっても軽い風邪のような症状だけという場合が多い傾向があります。
体内に潜伏し続けるため、生涯に渡りウイルスと共存する形となります
EBウイルスは世界の人口のうち、95%以上が感染しています。
1,2歳児でも50%以上は感染しており、3歳までの間に70~90%が感染します。
国立感染症研究所によれば、乳幼児期に初めてEBウイルスに感染した場合、不顕性感染という状態となり感染しても症状が起こらない場合が多いと言われています。
EBウイルスの感染経路
EBウイルスの感染経路は感染者とキスをしたり、感染者の咳を吸い込むことにより感染します。
唾液を通して感染するのですね。
潜伏期間は30日から50日間ほどあります。
知らず知らずのうちに感染が拡大しやすい傾向があります。
家族の中でもスキンシップの中でうつったり、飲み物のまわしのみ、食べかけの共有などにより感染が拡大します。
予防することは難しい病気ですね。
EBウイルス感染症の症状とは
EBウイルス感染症の症状は軽度の風邪のような症状ですむことがほとんどです。
年齢が低いときに感染した場合は症状が現れないことがほとんどとなります。
思春期や若年時代にEBウイルスに感染した場合は伝染性単核球症というものに、35%から60%の確率で発展します。
伝染性単核球症の疑いがある場合は、できるだけ早く病院へ受診する必要があります。
症状は以下のものが挙げられます。
- 疲労感
- 発熱が続く(1週間ほど)
- 首のリンパ節の腫れ
- 喉の痛み
- 肝機能障害
- 発疹
EBウイルス感染症の検査方法!
EBウイルス感染症の検査方法はEBウイルスの抗体をどのくらい持っているかを調べる必要があります。
血液検査により判明します。
伝染性単核球症の症状としては、リンパ節が腫れたり、発熱が長く起こります。
インフルエンザ、プール熱などにも症状が似ているため、検査をしっかりと行なう必要があります。
血液検査で調べられますが、その前に喉や鼻の粘膜を採取し、他の感染症の可能性から調べられる傾向があります。
EBウイルス感染症の治療法!
EBウイルス感染症の治療法としては、特効薬はないのが現状です。
そこで、高熱、炎症などの症状を抑えるための対処療法が行なわれます。
対処療法を行いながら症状が治まるのを待ちます。
一般的には伝染性単核球症の症状は1ヶ月程で消えます。
脾臓が腫れてしまうという合併症が起こることがあるので、医師の許可がおりるまでは、重いものを持つ、人とぶつかるスポーツ等を控える必要があります。
お腹に衝撃を与えることなく安静に過ごしましょう。
伝染性単核球症の症状がおさまるまでの間、自宅ではこまめに水分補給を行い、脱水症状を防ぐことが大切です。
また、髄膜炎、脳炎などの合併症が起こらないように、完治するまでの間は、気を抜かずに症状をしっかりと観察しましょう。
異変が起こったときは、すぐに病院に受診してください。
EBウイルス感染症は予防できるの?
EBウイルス感染症は感染が広がりやすい傾向があります。
予防も難しい病気です。
伝染性単核球症に罹った人を隔離したとしても、伝染性単核症は予防することが不可能であるという研究結果もあります。
予防のためには、感染している人との接触を避ける、キスをしない、食べ物や飲み物を共有しないというのが最大限の予防となりますね。
EBウイルス感染症の場合、登園や登校は…
EBウイルス感染症に感染した場合、体調がよくなれば登園することができます。
おもな感染経路は唾液となるため、空気感染や飛沫感染してしまう病気に比べると、感染者が幼稚園や保育園、学校に行っても一気に感染が拡大するということはありません。
EBウイルス感染症は学校保健安全法では通常出席停止の措置は必要ないと考えられる感染症として分類されています。
また、日本小児学会予防接種・感染症対策委員会では、学校・幼稚園・保育園で予防すべき感染症によると伝染性単核球症を発症した場合の登園や登校は、解熱し全身の状態が回復したら登園・登校可能であるとしています。
しかし、学校や保育園でEBウイルス感染症が流行した場合は、必要に応じて園長や校長が指示医の意見を聞き、感染者を出席停止とする場合があります。
保育園などで集団生活をしているときに伝染性単核症の診断がついた場合はかならず園や学校に報告し、登園や登校について相談したほうがよいですね。
まとめ
EBウイルス感染症は必ずと言ってよいほど感染する可能性が高い病気であり、更に症状が出ない場合もある病気なので、気づかないうちに感染し完治していることもあります。
あまり恐れることなく生活しましょう。。
このような病気もあるのだなと知っておくくらいでよいでしょう。
しかし、EBウイルス感染症のような症状が見られ疑われる場合は、悪化を防ぐためにも、一度小児科に受診しましょう。
症状がおこっても風邪に似たような軽い症状なので対処療法をおこなっているうちに短期間で症状は収まります。
小さいうちにかかってしまったほうが症状が起こりにくく、抗体を獲得できたほうがよいですね。
基本的には受診し医師の指示に従い療育していれば、悪化することもなく完治する心配のない病気ですね♪