会陰切開は切る時が痛いように思えるが本当は縫合や抜糸の方が痛い?

出産の際に会陰という部分を切開し、赤ちゃんを出しやすくしてあげる必要があります。
私も長男のときだけ会陰切開を経験しました。
出産の前にも会陰切開についての説明を受けます。
出産の痛みへの不安と共に、会陰切開への恐怖も不安の1つとなります。
また、「意外と痛くてびっくりした!」という意見も多いのが会陰切開です。
そこで、今回は会陰切開は痛いのか?、出産から治るまでの流れ、会陰切開後の過ごし方などについて詳しくご紹介しますね。
目次
会陰切開は痛そうだけどなんでやるの?
会陰切開は痛そうだけどなんでやるのかということについてですね。
会陰は膣口と肛門の間にあります。
出産する際、会陰部分を切開することで、出口が広がり、赤ちゃんがスムーズに出てきやすくなります。
赤ちゃんが出やすくなるために会陰切開が行われるのですね。
医師の判断により行なわれる医療的処置となります。
会陰切開が行なわる条件としては、
- 会陰の皮膚が硬い
- 会陰の伸びが悪い
- 赤ちゃんをいち早く出して上げたほうが良い
- お産が長引いている
- 吸引分娩の必要がある
という場合に行なわれます。
裂けてしまうとより厄介であるため、裂ける前に切開をしたほうが良いという判断がくだされることもあります。
会陰切開をする時は痛いの?
会陰切開の方法は大きく3つの種類があります。
- 正中切開…膣口から肛門にかけ、まっすぐに切開がおこなわれます。
出血、痛みが少ない傾向があるものの、ときに裂傷につながってしまうリスクがあります。
- 正中側切開…膣口から若干斜め、5時・7時方向の切開です。
リスクが少ないと言われている切開で、一般的には正中側切開となります。
- 側切開…正中切開よりも更に外側を切開する方法です。
会陰が極端に狭い、肛門や直腸を損傷す可能性があるという場合、側切開が行なわれます。
どの方法でも、膣口から肛門にかけ、ハサミで2、3㎝ほど切開が行なわれます。
麻酔を使用するか否かは病院により異なります。
麻酔をしない場合は、そのままの切開となります。
麻酔なしで切開が行われるという場合、大きな恐怖を感じますよね。
しかし、赤ちゃんが出てくるときの圧力がかかっていたり、会陰や膣口の周りは麻痺していることが殆どです。
そのため、切開時に痛いと感じるママは少なく、いつ切開されたのかも分からなかったということもあります。
私も「切ります。」と声をかけられたときは、陣痛や膣口にかかる圧力が辛く、早く切ってほしいと思いましたし、切られたときもハサミの音がしただけで、痛みは一切感じませんでした。
会陰切開の縫合が痛い?
無事出産が終わり、ひと安心したところで会陰切開した部分の縫合が始まります。
痛みが強い場合や縫合に時間がかかる場合、病院によっては必ず局部麻酔をします。
これが会陰切開時の縫合が麻酔をしているのに「出産より痛かった!」というママもいれば、チクチクするくらいの痛みだったというママもいます。
縫合の痛みも個人差がありますが、痛いと言われていると心配になりますよね。
麻酔をしない病院もあるそうなので、心配な方は会陰切開の縫合時に麻酔をするかどうかを確認しておきましょう。
縫合時に使用される糸は?
会陰切開の縫合に使用される糸は、溶けるタイプのものと、溶けない絹糸のものがあります。
溶けるタイプの糸の場合、約1ヶ月ほどで溶けてなくなるので抜糸の必要がありません。
絹糸の場合は、抜糸が必要となりますね。
しかし、溶ける糸の場合でも、溶けるまでの間、つっぱったような感じがして耐えられないということもあります。
そういった場合は、溶ける前に抜糸をお願いすることができますよ。
会陰切開の縫合後から抜糸するまでが痛い?
会陰切開していますし、出産したばかりですので、抜糸するまで入院期間中は安静に過ごします。
立ち上がったり座ったりという動作は痛みを感じやすいため、ゆっくりと行なうとよいです。
また、ドーナッツクッションの活用もおすすめです。
ドーナッツクッションを置き、患部に当たらないように工夫すると楽ですよ。
ただし、工夫しても痛みが強いという場合は、医師に相談し痛み止めを処方してもらいましょう。
チクチクした痛みが気になる場合は?
縫合したままの状態だと、逆にチクチクしたり、突っ張っていて、違和感や痛みを感じて辛いというママは少なくないです。
そのため、痛みに我慢しているよりも抜糸してもらったほうが楽になるママが多いです。
抜糸の際、多少チクチクと痛むことがあっても、抜糸した後はとっても楽になります。
私は、溶ける糸で縫合してもらったのですが、入院中にどうしても突っ張った感じとチクチクする感じが痛くて我慢できず、抱っこするにも、歩くにも、気になってしまい、医師に相談して抜糸をしてもらいました。
抜糸をしてもらった後はものすごく楽になりました。
抜糸への恐怖もありましたが、抜糸してもらってよかった!!と本当に思いました。
会陰切開の抜糸は痛いの?
抜糸するまでの期間とは?
抜糸するまでの期間としては、痛みがおさまり回復してからとなります。
痛みピークは、3~4日ほどなので退院前に抜糸が行われるという場合が多いですね。
会陰部分を医師がチェックし、問題ない!と判断されてから抜糸が行なわれます。
抜糸にかかる時間はどのくらい?
抜糸にかかる時間は約5分から10分ほどです。
あまり長い時間はかかりません。
リラックスして望みましょう。
抜糸の痛みはどのくらいなの?
抜糸の際に感じる痛みは個人差があります。
痛みはさほど大きな痛みではなく、チクチクすると表現されるくらいの痛みの方が多いようです。
髪の毛を生え際から抜く痛みくらい、眉毛を抜く時の痛みなどと表現されることも多いです。
中には、抜糸の時が一番痛かったという人もいますが、少数派になります。
抜糸が終わるととっても楽になりますよ。
抜糸後に傷が開くことってある?
抜糸後は、また裂けてしまうのではないか、シャワーや排尿の際にしみるのでは?と心配になりますが、抜糸しても裂けたりしみることはありません。
排便も恐ろしく感じますが、ちゃんと出したほうがよいですよ。
我慢して便秘になるともっと大変になります。
尿も我慢しすぎると膀胱炎になってしまうので、しっかりと怖がらずに出しましょう。
会陰切開した部分が痒いのは?
会陰切開の部分が痒くなってきたら治ってきた証拠です。
だいたい1っヶ月くらい経つと痒くなって来ます。
せっかく治ってきているので、かきたくなってもかかずに乗り切りましょう。
蒸れないようにナプキンをまめに変えたり、通気性の良い下着を選ぶとよいですね。
強い痒みと出血は要注意!
会陰切開部分に強い痒みが起こっているという場合は注意が必要です。
傷口以外にも、外性器部分全体にかゆみが伴う場合、カンジタ症が原因でかゆみが起こってしまっている可能性が考えられます。
カンジタ症の原因となるカンジタ菌は体の中に元々ある菌で、育児による体調不良や疲労などが原因で症状を起こします。
また、強い痒みと共に出血が見られる場合は、傷口が化膿している、血腫ができている可能性があります。
強い痒みや出血が見られた場合は、検診を待つこと無く、早めに受診し診察してもらうようにしてください。
会陰切開の傷跡は消えるの?
会陰切開の傷跡は、ハサミで綺麗に切開された場合、綺麗に治る傾向があります。
しかし、会陰切開をせずに会陰が裂けてしまうと、綺麗な傷口がギザギザしているため、傷跡が残りやすい傾向があります。
ミミズ腫れのようになってしまうこともありますが、時間が過ぎると自然に治ることが多いので様子を見ましょう。
会陰切開を早く治すには?
会陰切開を早く治すには、安静が一番大切です。
授乳、沐浴、寝かしつけなどなど、とっても忙しい日々ですが、赤ちゃんが寝ているときは自分も休むようにして、できるだけ安静に過ごしましょう。
また、傷の治りを早めてくれるビタミン類やタンパク質を積極的に摂取するようにしましょう。
患部が蒸れたり不清潔だと治りが悪く、化膿してしまったりということがあるので、清潔を保ち、通気性が良い状態で過ごすようにしましょう。
傷口に刺激を与えないようにドーナッツクッションを大活躍させることも大切ですね。
どうしても痛む、我慢できない痛みで育児が手に付かない場合は、痛み止めとして授乳中でも飲める薬もあるので、医師に相談してください。
まとめ
会陰切開は行なう前は大きな不安、恐怖を感じますが、実際に行なわれるときは痛みも感じないことが多く、恐怖を感じている暇がなく終えていることが殆どです。
あまり不安にならず、心配せずにお産に望みましょう。
また、会陰切開後は安静に過ごし、溶けない糸の場合も、違和感や痛みを感じ辛いときは抜糸についての相談をしてみるとよいですよ。
会陰切開後、約1週間ほどで痛みが収まって来ますが、痛みが強いときは医師に相談し痛み止め等を処方してもらうとよいですね。
リラックスしてお産に望みましょう!