子どもにお手伝いをしてもらうのはいつ頃から?何をしてもらう?

子どもというのは、近くにいる大人の姿を見て良い所も悪い所も真似をするものですね。
それは普段、ママやパパがしている家事についても同じです。
洗濯や料理、お掃除…毎日のことですので、見ていて同じことをしようとする時や、自分も“やりたい!”と言ってくることもあるでしょう。
子どもがお手伝いしてくれるようになると、将来的にみれば、家事の負担は少し減ります。
しかし、はじめのうちは、教えてあげる必要がありますし、失敗されたり、イライラしてしまったり…と大変です。
それでも子どもにお手伝いしてもらうことには、どんな効果があるのでしょうか。
またいつ頃から、どんなお手伝いをしてもらうのがよいでしょうか。
今回は、そんなお手伝いについて、始める時期や内容、効果、そしてママやパパが気を付けてあげたい点についてご紹介していきます。
目次
お手伝いはいつから?
大人目線だと、まだ小さいかな、もう少し大きくなってからにしようかな…と思いがちですが…子どもって、あっという間に大きくなってしまいます。
大きくなった子どもにお手伝いをお願いしようと思っても、それまでやってこなかったんです。
なかなかやる気になってくれなかったり、教えてもらうことを嫌がったり、本人もうまく出来ないことにイライラしてしまったり…
そのためお手伝いのスタートは小さいうちがベストです。
- 自分でやりたい!
- 褒められるのが大好き!
- ママやパパが喜ぶとうれしくなっちゃう!
- 誰かの真似をするのが大好き!
1歳頃からはじめてみると上手くいくかもしれません。
同じことをしたい!自分で出来るっ!
この気持ちを利用して、お手伝いの練習をはじめてあげるとスムーズに進みます。
小さければ小さいほど、お手伝いの習慣を身に着けることができますね。
お手伝いのメリットは?
お手伝いをすることで、子どもにはどんな効果やメリットがあるのでしょうか。
自立につながる
お手伝いをしていく中で、お掃除の仕方や洋服のたたみ方など、自然と身の回りのことができるようになっていきます。
自分のことを自分でしたり、家族の一員としてできることが増えていくので、それが子どもの自信となり、自立につながっていくようになるでしょう。
責任感が芽生える
はじめは簡単なお手伝いでよいので、子どもにも役割分担をして、お家のお手伝いをお願いすることで、子ども本人も“これが自分のしごと”“頼られている”“自分はこれをやるんだ”と責任をもって取り組むようになります。
また、ママやパパから任されていると感じることが自信となり、責任感を持つことにもつながります。
自分で考える力・行動する力がつく
はじめは言われたとおりに、お願いされたとおりに動くだけです。
それが何度もくり返しお手伝いをしていくことで、“どうしたらうまくできるかな”“こういう時はどうしたらいいかな”“どうしたらキレイになるかな”など、自分で考えながらお手伝いをするようになります。
ママやパパがご飯の準備をしているのを見て、テーブルを拭いたり、お茶の準備をしたり。
お菓子を食べおわったら、食べかすがたくさん落ちているのをみてコロコロをしたり…。
普段からお手伝いをしていることで、何らかの状況をみたときに、どうしたらよいのかを考えてすぐに行動に移すことができるようになっていくでしょう。
自己肯定感を育てる・高める
お手伝いを通して、いろいろな経験をすることや、ママやパパに感謝されたり褒められたりすることは、自己肯定感を育てることにもつながります。
「ありがとう」と感謝される経験を何度もすることで、自分が“役に立っている”“大切にされている”“認められている”と自信を持ち、自己肯定感を高めることが出来ます。
親子のコミュニケーション
お手伝いをしてもらうことは、親子のコミュニケーションにも良い影響を与えます。
子どもがひとつのしごとを覚えるまでは、そばについて教える必要がありますので、その分子どもに向き合う時間が増えますね。
お手伝いをしてくれることに対しての、ママやパパからの声掛けも増えます。感謝や褒めことばが多くなるため、良い信頼関係を築くことにもつながるでしょう。
どんなお手伝いをお願いする?
始めから難しいことを教えると、お手伝いを嫌いになってしまいます。はじめは本当に些細なことから、簡単なことから教えていきましょう。
食事の支度・後片付け
- テーブルをふく
- お箸やコップを並べる
- 野菜をあらう
- 混ぜる、こねるなど簡単な作業
- サラダの盛り付け
- 卵を割るなどの少し難しい作業
- お米をとぐ
- 食事をテーブルまで運ぶ
- 食べ終わった食器を下げる
- 食器を洗う
お掃除
- コロコロ
- おもちゃや絵本の片づけ
- 掃除用具を持ってきてもらう
- ゴミ捨て(ゴミ箱に入れてもらう)
- ゴミ出し
- みんなの靴を並べる
- 窓ふき
- お風呂掃除
- 床を拭く
- 掃除機
洗濯物
- 洗濯物をピンチから外す
- タオルやハンカチなど簡単なものをたたむ
- 洗濯物をしまう
- 洗濯物を干す
- 子どもの服をたたむ
その他
- お花の水やり
- オムツやおしりふきを持ってきてもらう
- ペットがいればエサやり、水替え
- 手紙や新聞を持ってくる
- 買い物中のお手伝い
細かく考えると、簡単な作業はここに挙げた以外にもたくさんあります。
お手伝いは、年齢や子ども本人に合ったことをさせるようにし、出来るようになったら少しずつレベルアップした内容をお願いしていくのがよいでしょう。
ママやパパができること
子どもが気持ちよくお手伝いをしたり、お手伝いによって成長していくためには、ママやパパの関わり方が大切です。
どんな点に注意できるでしょうか。
はじめは簡単なことから
自分の飲んだコップを下げる、ゴミをゴミ箱に捨てるなど、子どもが簡単にできそうなものから手伝ってもらうようにしましょう。
どんなに簡単なことであっても、毎回感謝の言葉をきちんとかければ、子どもはポジティブな気持ちになり、進んでお手伝いをしてくれます。
頼むときは具体的に
「片付けてね」「きちんとやってね」これでは子どもには伝わりません。
少し面倒かもしれませんが、例えば子どもに片づけて欲しいものを手渡して「絵本は本棚にしまってね」「くるまはこのカゴにいれようね」など具体的でわかりやすい指示で伝えるようにしましょう。
また小さいお子さんですと、言葉がうまく伝わらないこともあります。隣でお手本を見せながら一緒に行うことで、少しずつ覚えていってくれるのを待ちましょう。
時間がかかっても待つことが大事
はじめてするお手伝いは、うまくできなかったり、時間がかかったりすることでしょう。
もちろん大人がやってしまえばすぐ終わることなので、手を出してしまいそうになりますが…そこはグッと我慢…。
子ども自身で考える経験や、最後まで一人でできた!という達成感が大事です。
急かしたり、頼んだお手伝いを取り上げてしまうと、子どもは自信を無くしてしまいますし、成長するチャンスを奪ってしまいなかなか次のステップへ進めなくなってしまいます。
ママとパパが、子どもを信じて気長に見守ることが必要です。
結果はあとまわし
どうしてもできないことに目を向けてしまいがちですが…
お手伝いをするということは、子どもがお手伝いへの意欲を持っているということです。
結果ではなく“少しでもできたこと”や“やってみる努力をしたこと”その思いや過程に着目することで、意欲や、やってみたいという気持ちを大事にしてあげることが出来ます。
失敗を責めない
子どもですから、すぐにうまくできないのは当たり前です。
簡単なお願いだと特に、こんなこともできないの?と思ってしまうこともありますよね。
コップを落として中身をこぼしてしまうかもしれませんし、ゴミ捨てをお願いしたのに逆にゴミが全部ひっくり返っているかもしれません。
仕事が増えてイライラしてしまいますが、そこはこらえて…強く叱ると子どもはお手伝いすることを嫌がるようになりますし、自信をなくしてしまいます。
どうすればよかったのか一緒に考えたり、その都度やり方を教えてあげたり、一緒にやりのしてみるのも良いですね。
「惜しかったね」「あとちょっとだったね」「がんばったね」など、子どもの気持ちを尊重した声掛けをすることで、失敗するかも…と子ども自身がお手伝いに対してネガティブなイメージをもたないように助けられます。
ほかの子(お友達や兄弟)と比べない
子どもはそれぞれ個性があるので、出来ること出来ないことにも当然違いがあります。
「○○はできるのにあなたは…」なんて言葉をかけられたら…大人だって落ち込みますよね。
子どものダメージはもっと大きいです。誰かと比べるのは避けましょう。
子ども自身の、以前と比べて成長しているところを褒めるのはもちろんOKです。
お仕置きとしてのお手伝い
子どもは強制されると、お手伝いにネガティブなイメージを持つようになるものです。
お手伝いを習慣化していくためには、楽しんで行うのが大切です。
お仕置きや罰の一環としてお手伝いをさせることは避けてください。
まとめ
お手伝いから得ることのできるメリットはたくさんありましたね。
子どもの行動においても、心においても成長を助けてくれます。
子どもによってできるお手伝いは様々ですが、ママやパパが、子どもに完璧を求めず“失敗して当たり前”“失敗も練習のうち”という気持ちでいることで、どんどんチャレンジさせてあげられることでしょう。