妊娠中に筋肉痛のような痛みは異常?よくあること?痛みの原因や正しい対策方法!

妊娠中は様々な体の変化が起こりますね。
ホルモンなどの変化により、体に大きな変化がおこるのですが、むくみや腰痛などが起こると共に、よくある変化が筋肉痛に似た痛みが起こるというものです。
足やお腹や腰やお尻などに感じる筋肉痛のような痛みについて、原因や対策方法をご紹介していきます。
目次
妊娠中に起こる筋肉痛は異常!?痛む部位は?
妊娠中は激しい運動もしないようにしているのに、なぜ筋肉痛のような痛みを感じることがあるのだろうと不安になってしまいますよね。
何もしていないのに筋肉痛のような痛みがあるということは、なにか異常が起きているのではないかと心配になります。
しかし、妊娠中に起こる筋肉痛のような痛みというものは、意外と多くの妊婦さんが感じるものであり、珍しいことではないのです。
痛みを感じる時期としては、妊娠初期に感じる妊婦さんもいれば、妊娠中期を過ぎてから痛むようになる妊婦さんもいます。
痛みを感じる部位も人それぞれで、足、腰、お尻、お腹など色々な場所が痛みます。
妊娠中の筋肉痛!痛みの種類は2つ!
妊娠中に感じる筋肉痛のような痛みには、大きく分けて種類が2つあります。
2つの痛みの症状と原因をご紹介していきますね。
痛み+しびれ・痙攣・麻痺・つっぱり
筋肉痛のような痛みとともに、急に強いしびれに襲われたり、麻痺した感じになったり、突っ張って痛かったり、痙攣したりという症状が起こることがあります。
この場合、原因は、お腹の重さが増えてきて、その重さに対応するために体の一部に大きく負担がかかっていることが考えられます。
毎日大きなお腹を支えることは大変なことであり、どこかに急激に負担がかかってしまい、痛みやしびれなどなどが起こるのですね。
もともと筋肉がしっかりとしていて、重さを支えることができる基盤があれば痛みと共に上記のような症状を感じることは少ないのです。
しかし、妊娠中は運動量も減少し、筋肉が衰退していくため、より痛みを感じやすくなるのですね。
筋肉疲労が原因で起こる痛みだと言えます。
また、妊娠中は出産に備え、身体の中ではリラキシンホルモンというホルモンが分泌去れます。
リラキシンホルモンは骨盤の周辺を支える靱帯を緩めてくれるものであり、胎児が大きく育つために、骨盤を開きやすくしてくれます。
靱帯は骨と骨をつなぐ帯状の繊維組織であり、身体のあらゆる部位にあります。
そのため、関節周りの靱帯に作用し、緩みすぎてしまうと、筋肉への負荷がよりかかりってしまうようになり、筋肉疲労、痛みが起こります。
足、ひざ、腰、おりりなどの靱帯も緩み、筋肉に負担がかかるようになるんですね。
痛み+腫れ・だるさ・つる・重量感・かゆみ等
痛みと共に、下半身に腫れやだるさや重み等を感じるというむくみの症状が起こるパターンが2つ目の種類です。
妊娠中は胎児のためにと胎盤に豊富な水分が蓄えられます。
更に、血液の流れをよくするためにと血液内の血漿という液体も増えます。
血漿の90%は水分でできているので、血液中の水分量も増えます。
妊娠していない時よりも、体内には水分が増えるため、どうしても妊娠中の身体はむくみやすくなるのです。
このひどいむくみが筋肉痛のような痛みに関係する原因です。
むくみは妊娠後期によく起こる症状なのですが、妊娠初期に発症する場合も少なくありません。
足が全体つっぱっているような感じがして、痛みと勘違いしてしまうのですね。
重力により水分は下半身に溜まりやすく、上の方へと押し戻すことができずにどんどんむくんでしまいます。
また、妊娠中の運動不足もむくみを加速させますね。
むくみからの悪化に注意!
妊娠中のむくみの症状とともに、下肢静脈瘤や妊娠高血圧症候群になることがあります。
下肢静脈は足の静脈内に血液が溜まってしまい、表面に静脈がボコボコと浮き上がります。
血管が蜘蛛状に浮き出てしまうこともあります。
初期症状としては、足のむくみです。
一度発症してしまうと、自然治癒することはほぼなく、手術が必要です。
発症する全体の20%は妊娠中ということでかなり高い確率で起こることがあるものです。
痛みを感じるほどのむくみを放置するのは危険ですね。
十分な注意が必要です。
また、よく足をつる、強い痛みを感じるほどのむくみが起こっているという場合、妊娠高血圧症候群の可能性もあります。
妊娠高血圧症候群だと、血流が悪くなり、赤ちゃんの成長は滞ってしまいます。
更に妊娠高血圧症候群は早産や死産につながってしまうこともあるので、十分な注意が必要です。
妊娠中の筋肉痛に似ている痛みは放置しないで!
妊娠中の筋肉痛に似ている痛みは、軽度の痛みの場合もあり、我慢したり、放置してしまうことがあります。
しかし、この筋肉痛のような痛みは、胎児に影響してしまうトラブルや病気が原因で痛みが起きている場合もあります。
自己判断せず、痛みは産科などに受診し相談しましょう。
受診の目安
受診の目安としては
- 1日中痛みが続く場合
- 出血が見られる場合
- 何事も手につかなくなるくらい辛い場合
- お腹や腰に強い痛みを感じる場合
- 我慢できないほど痛い場合
これらの症状の場合は、危険が潜んでいる場合があります。
痛みが続く場合、長時間続く、痛みが強い場合は早急に受診しましょう。
妊娠中の筋肉痛の痛みを軽減させる方法!
妊娠中の筋肉痛のような痛みが時間が経過するとともに痛みが収まってくるというような場合、激しい痛みではないという場合は、自分で痛みを緩和させることができます。
もちろんなかなか痛みが収まらないときは病院に受診すべきですが、対処法をしてみましょう。
適度な運動
適度な運動を行なうことは対処法になります。
靱帯がゆるみ、筋肉痛のような痛みが起こっている場合、軽くむくんで痛い場合、軽い運動を行なうとよいです。
適度な筋肉によるサポート、水分を上部に押し上げることができる効果を得ることができ効果的です。
妊娠中は激しい運動を控えるべきですが、簡単に行なうことができる散歩などの軽い運動を取り入れて見ましょう。
ウォーキングの場合は、毎日20から30分ほど歩くのが理想ですね。
食材の買い物、赤ちゃん用品の買い物ついでに歩くのもよいです。
休日に公園内を散策するのも運動とともにストレス発散、リラックスとなるのでおすすめです。
リンパマッサージ
リンパマッサージを行なうのもおすすめです。
筋肉痛が起こる原因として、筋肉に乳酸がたまることも原因だと考えられているのですが、リンパマッサージでリンパを刺激すると、血液の循環が高まります。
するとスムーズに痛みが解消去れます。
むくみによる痛みの場合も、リンパマッサージで刺激すると、体内の水分、血液の循環がよくなり、解消されます。
お風呂に入りながら、入ったあとに行なうとより効果的です。
睡眠
寝ているときは成長ホルモンが分泌されるため、筋肉が修復されます。
そのため十分に睡眠をとりましょう。
また、寝ているときは、重力の影響を受けにくいため、むくみを解消できるチャンスです。
より解消させるためには、足を高くして眠るとよいです。
足を少し高くしてゆっくりと眠るだけで、翌日むくみが解消します。
筋肉痛にもむくみにも、十分な睡眠が効果的です。
ストレッチ
ストレッチも効果的ですね。
軽くストレッチを行なうことで、筋肉のコリがほぐれるため、痛みが少しずつ解消去れます。
また、ストレッチにより普段動かしていない筋肉を動かすと血流が良くなり、むくみの解消にもなります。
痛みを堪えてまでストレッチをする必要はないものの、心地よいと感じる程度のストレッチが良いです。
毎日続けることで、より痛みを感じにくくなるのでおすすめです。
寝た状態で足首を中心へ足先を曲げるストレッチを行なうだけでも効果的です。
足先の血液を心臓へと戻すことができます。
寝る前など、ついでで行ってみてくださいね。
温める
温めるのも効果的です。
靱帯が緩んで炎症が起こり、熱を帯び、痛んでいるという場合は、温めるとよいです。
またむくみにより痛むという場合も、血液、リンパの流れはあたためると改善できます。
シャワーだけで済ませてしまうことが多い場合、湯船に浸かるようにするだけでも効果を感じることができるでしょう。
まとめ
妊娠中は筋肉痛のような痛みを感じやすくなります。
じん帯が緩み痛みを感じている場合、むくみで痛みを感じている2つのパターンがありますが、中には危険が隠れていることもあります。
我慢できる少しの痛みの場合は対処法を行って見ましょう。
しかし、一方我慢できないくらい強い痛みを感じた場合は、早めに受診しましょう。
また、対処法を行っても痛みが続く場合も、受診したほうがよいですね。