女の子の赤ちゃんに起こりやすい先天性股関節脱臼とは?症状や原因や治療法!

赤ちゃんに起こりやすい先天性股関節脱臼というものがあります。
股関節がはずれる病気のひとつで、生後3,4ヶ月頃の乳児検診で判明することも少なくありません。
先天性股関節脱臼に気づくのが遅れてしまうと、治療が長引いてしまうこともあります。
そこで今回は赤ちゃんの先天性股関節脱臼の症状や原因、治療法や見分け方などに付いて詳しくご紹介していきますね。
目次
先天性股関節脱臼とは?
では先天性股間節脱臼の症状にいついてです。
女の子の赤ちゃんに起こりやすい
先天性股間節脱臼は女の子の赤ちゃんに起こりやすい病気となります。
病名は先天性とついていますが、先天性股間節脱臼のほとんどの原因は後天性のものである可能性が高い傾向があります。
約9割は後天性となります。
先天性股間節脱臼は女の子のほうが発症する割合が高い傾向もあります、
女子の発症確率は男の子に比べ約10倍ほどとなります。
生後3,4ヶ月検診のときに判明する事が多いですね。
しかし、判明しても、先天性股間節脱臼は治る病気なので、あまり心配しすぎず正しい対処や治療にとりかかることが大切です。
先天性股間節脱臼の診断は遅れやすい?!
脱臼とはいえ、赤ちゃんが感じる痛みなどはほとんどありません、
そのため、泣くこともなく、先天性股間節脱臼がおこっていることに気づかないことが殆どです。
先天性股間節脱臼の診断の遅れが目立ちます。
1歳以降に先天性脱臼を診断された場合、乳児検診をうけていたのに判明されず発見が遅れたというケースもあります。
乳児検診で異常なしと判断された場合でも、股間節に異常を感じるような場合は、早めに小児科に受診し診てもらいましょう。
また、赤ちゃんの抱き方やおむつ交換、衣類の着脱時に先天性股間節脱臼が起こってしまうことがあるので、十分に注意する必要がありますね。
先天性股間節脱臼の見分け方!
先天性股間節脱臼見分け方についてです。
- 足の長さが異なる
- 股間節が開きにくい
- 太もものシワが明らかに左右非対称
- おむつがぴったりとおさまらない
- 足をまげた状態で股を広げるとポキポキと音がなる
また、家族に先天性股間節脱臼の人がいると、遺伝により約4割の確率で発症します。
寒い時期に産まれた赤ちゃんも、暑い時期に産まれた赤ちゃんと比べると、厚着が影響し、股間節の動きが抑制されるため、先天性股間節脱臼を起こしやすいと言われています。
先天性股間節脱臼の原因は?
赤ちゃんの先天性股間節脱臼の原因としては、赤ちゃんにとっての自然な姿勢を妨げてしまうことにより起こります。
赤ちゃんの体に負担がかかることは先天性股間節脱臼の原因となってしまうのですね。
赤ちゃんの自然な姿勢は腕をすこし曲げ、バンザイしいているような状態W型で、足は膝をすこし曲げたような状態となるM字型となります。
大人が見ると少し開いているという寄りは閉じている状態のほうが楽だろうとかんじるのですが、赤ちゃんにとってはW型とM字型が一番楽な自然な姿勢となります。
このラクな姿勢を取らせてあげることにより、赤ちゃんの先天性股間節脱臼の予防になります。
自然な姿勢を保ってあげましょう。
先天性股間節脱臼の治療法!
では先天性股間節脱臼になってしまった場合の治療法についてご紹介していきますね。
自宅でできる治療方法もあります。
自宅でできる治療
軽度の先天性股間節脱臼の場合は、赤ちゃんの育児環境をより良い状態に保つことで、自然な治癒を促してあげることができます。
自宅では、リーメンビュゲールという装置を足に3ヶ月程つけます。
外来通院で治療することが多いですね
早い段階で先天性股間節脱臼に気づいてあげることで、早く完治することができます。
先天性股間節脱臼が疑われる場合は、まずはかかりつけの小児科を受診相談しましょう。
リーメンビュゲールを装着する治療法の場合、赤ちゃんの足を固定します。
そのためママが抱っこしたり授乳したり好きなように赤ちゃん自身が動くことは制限されてしまいます。
自由に足を動かすと脱臼が治りにくくなってしまうので、3ヶ月の辛抱ですね
入院で治療
1歳を過ぎると入院で治療する方法が行われることがほとんどです。
1歳を過ぎたら足を引っ張って脱臼を治すけん引きが必要となる場合が多いです。
この治療を受ける場合は入院が必要です。
赤ちゃんは成長するにつれ、動くことが多くなるので、歩きだしてからはより動きたがります。
入院治療の場合は母子ともにつらいと感じる日もありますね。
しかし、けん引きでも治らない場合は手術が必要となります。
1歳をすぎて先天性股間節脱臼が続くと、日常生活の中で痛みを伴ってしまいます。
先天性股間節脱臼は本当に早期発見早期治療がものすごく大切ですね。
先天性股間節脱臼を予防する方法!
では赤ちゃんの先天性股間節脱臼を予防するための方法についてご紹介します。
日常生活の中でちょっとしたことに気をつけるだけで予防することができます。
抱っこの仕方
まずが抱っこの仕方に注意が必要です。
乳児股間節脱臼を予防するために、赤ちゃんを抱くときはコアラ抱っこをするとよいです。
コアラが木につかまるような姿勢で抱きます。
すると赤ちゃんの股間節や膝の関節が曲がった状態を保つことができるので、脱臼を促すこと無く抱くことができます。
また、赤ちゃんの首が座ったら、縦抱きにして、M字になるように気をつけましょう。
おむつ替え
おむつ替えのとき、両足を持ち上げたり引っ張ったりしないように注意しまよう。
左右の足の裏をくっつけた状態で優しく持ち上げおむつを替えます。
力まかせに引っ張ってしまったり、持ち上げてしまったりと雑さがでてしまうと、股間節脱臼の原因となってしまうので気をつけましょう。
また、遊びの中でも足をひっぱることで脱臼につながってしまうことがあるので気をつけたいですね。
向きクセ
赤ちゃんがいつも同じ方向をむいているのはよくありません。
向きクセと反対側の股間節の開きが悪くなってしまいます。
赤ちゃんに向きクセがある場合は、時々ままが反対方向に変えてあげるようにしましょう。
添い寝をする方向が同じ、枕もとのおもちゃがいつも同じところにおいてあるというのも脱臼の原因となので、こまめに左右交代しましょう。
特に首が座るまでの3,4ヶ月程度までは注意が必要ですね。
まとめ
一昔前と比べると、だいぶ発症率が低下している先天性股間節脱臼でした。
ところが最近また増加傾向もみられています。
自治体の乳児検診では、日本小児形成外科学会のガイドラインを採用していないため、先天性股間節脱臼が見逃されてしまい、異常なしと判断されてしまうこともあります
先天性股間節脱臼のような症状が診られたり、心配な場合、気になる場合は一度かかりつけの小児科を受診し相談してみましょう。
おむつ替えのときなどに日頃から股間節の状態を確認することをおすすめします。
何度も言うようですが、先天性股間節脱臼は早期発見早期治療がものすごく大切です。
正常で自然な姿勢を保つことができているか、確認しながら過ごしたいですね♪