おなかが痛い!妊娠中にまさかの盲腸に…?!妊娠中の治療法や予防法!

盲腸は誰にでも起こりうる病気です。
抗生物質の活用や手術で完治するため、命に関わる病気ではありません。
しかし、症状が悪化してしまうと、合併症等を引き起こしてしまうこともあります。
盲腸が発症した場合、早めの処置が必要となります。
そんな盲腸は妊娠中に発症してしまうこともあります。
そこで今回は妊娠中に盲腸になった場合の治療法や予防法など詳しくご紹介していきます。
目次
盲腸とは?
盲腸というものは、実は病名ではありません。
消化器官の一部の名前であり、盲腸が痛くなることから盲腸と病名のように呼ばれているだけなのですね。
盲腸と呼ばれている病気の正式名称は、急性虫垂炎といいます。
虫垂というものは腹部の右下にあります。
小腸と大腸の境目の回盲弁の間にある小さな曩と呼ばれている袋状の臓器です。
回盲弁から下、先端が閉じた部分盲端よりも出ている細い突起が虫垂突起と呼ばれています。
これらは特に体に対して特に必要な働きをしていない臓器なのですが、虫垂炎が盲腸まで及んでしまった場合、盲腸炎と呼ばれるようになります。
盲腸になりやすい年齢とは?
盲腸になりやすい年齢としては、10~30代の間くらいで発症することが多い傾向があります。
年齢を重ねると、発症率が減る傾向があるものの、30代以上の年齢でも、発症してしまうことがあります。
虫垂炎発症の年齢はあまり関係なく、子供、大人、お年寄り、幅広い年齢層で発症します。
急性虫垂炎は意外と身近な病気です。
男女での発症率
男女での発症率の差としては、男性のほうが発症しやすい傾向があります。
男性のほうが女性よりも1,4倍発症率が高いです。
盲腸になる原因とは?
急性虫垂炎、盲腸になる原因は現在でもはっきりとはわかっていません。
しかし、以下のような原因で発症するのではないかと考えられているのでご紹介していきますね。
細菌・ウイルス
細菌やウイルスが原因で発症することが考えられます。
便の固まり、糞石や腫瘍やリンパ組織が過剰増殖してしまうと、虫垂が塞がれてしまい狭くなるため、腸液がたまり、虫垂にかかる圧力が高くなってしまいます。
圧力が高くなってしまうと、血液の順化が悪くなってしまい。粘膜から大腸菌の細菌、ウイルスにより、起こりやすくなるといえます。
生活習慣
生活習慣が原因で起こるとも考えられています。
- 食べ過ぎ
- 過度の飲酒
- 続く睡眠不足
- 不規則な生活リズム
- 便秘
- 食物繊維不足
- 溜まった疲れ
- 運動不足
などなどが蓄積された結果、発症してしまうと考えられています。
風邪、胃腸炎などが悪化した結果、引き起こってしまうということもあります。
虫垂炎になりやすい体を生活習慣で作ってしまっていると考えられえているのですね。
生活習慣の乱れは他の病気にもつながってしまいますね。
ストレス
ストレスが原因で虫垂炎になってしまうこともあります。
ストレスにより、交感神経が緊張してしまい、その作用により、好中球という白血球が増加します。
すると、殺菌能力の高い好中球が体内に侵入したウイルスや細菌、異物を食べ、死滅させてくれます。
ところが、好中球が体内で増えすぎてしまうと、活性化酸素が発生し、体内組織を傷つけてしまいます。
好中球が暴走すると、虫垂炎が発症してしまうのではないかと考えられています。
バリウム
バリウムが原因で虫垂炎になってしまうことが多くなるいという意見もあります。
年間1000人あたり、虫垂炎になった人数を比較し、バリウム検査を行った人と行っていない人を調査した結果、バリウム検査をした人の発症人数が2人、していない人の発症人数は0,8人と明らかな違いがでました。
バリウムを飲んだ人が飲んでいない人い比べ、虫垂炎になる危険性は約10倍となります。
断定はされていないものの、バリウム検査と虫垂炎には何らかの関係があるのですね。
食べ物の種
食べ物の種が原因で虫垂炎が起こるとも考えられています。
虫垂炎は虫垂で炎症がおおりますね。
虫垂内の圧力が高まっていると起こります。
圧力が高まる原因は虫垂が詰まってしまいます。
便の固まりの糞石、腫瘍、リンパ組織の過剰増殖と共に、消化されていない食べ物の種が原因となることもあります。
食べ物の種が原因で虫垂炎を発症したという人は稀ですが、症例はあるので、スイカの種などは面倒くさがらずに出すようにしましょう。
盲腸の症状とは?
では盲腸の症状についてです。
虫垂炎が発症すると、腹痛が起こります。
腹痛は最初はお腹の上部やおへその周辺、みぞおち当たりが急に痛み出します。
また、中には吐き気や嘔吐が起こることもあります。
その後、徐々に痛む範囲は右下の腹部当たりへと移動し始めます。
痛みの程度は人それぞれです。
痛みがものすごく強く立ち上がることもできないという人もいますが、何となく痛いなと感じる人もいます。
虫垂炎は炎症疾患であるため、痛みと共に発熱が起こることもあります。
初期症状として下痢が起こることもあります。
痛みが強くなってくると、下痢から便秘に変わってきます。
しかし、初期症状の微熱や発熱や嘔吐、下痢、便秘などでは、受診しても虫垂炎だと診断されないこともあります。
痛みが強くなると、腸が麻痺状態となってしまい、はっきりと診断できるようになります。
盲腸の診断方法は?
盲腸の診断方法としては、腹部の触診がまずは行なわれます。
その後、血液検査、CT検査、超音波検査、X線検査などの画像診断が行なわれます。
妊娠中に盲腸になることはあるの…?!
妊娠中に盲腸になる可能性としては、0,07%ほどです。
1500人に1人くらいの低い確率となります。
しかし、外科手術を伴う病気の発症率としては、低い数字ではないのです。
虫垂炎の原因はよくわかっていませんが、妊婦さんも同じような原因で発症することがあります。
妊娠中の盲腸は発見が遅れることも…!?
妊娠中の盲腸、虫垂炎は妊娠していない状態と比べると、発見されにくい傾向があります。
症状の判別がしにくい
妊娠中、下腹部に生理痛のような痛みが起こることがあります。
しかし、虫垂炎の場合も痛みが起こりますね。
そのため、妊娠による腹痛が起こっているのか、虫垂炎により腹痛がおこっているのかという判別がつきにくいのですね。
また、微熱や嘔吐や下痢や便秘という症状も、妊娠中に起こることがある症状なので、虫垂炎か否かと判別できるまでに時間がかかります。
触診
虫垂炎の場合、一番最初に触診が行なわれます。
腹部を指で押し、強い痛みがどこに起こるかを確認去れます。
しかし、妊娠中に子宮が大きくなるので、虫垂が押し上げられてしまい、腹壁から遠くなってしまうのです。
すると虫垂の位置が高くなっていることを考慮した触診は必要であり、触診が行なわれてもなかなか見つかりにくくなります。
虫垂の位置は妊娠により変わり、腹腔内の脂肪膜、大網膜の細菌やウイルスを排除する機能も低下してしまうため、悪化し腹膜炎に発展してしまうこともあります。
血液検査もわかりにくい
血液検査がおこなわれる際、虫垂炎か否かを判断するために、白血球の数の変化を確認します。
ところが妊娠中も白血球の数が変化するため、検査結果で判断するのが難しいのです。
妊娠中だと画像診断ができない
妊娠中、虫垂炎の検査のための、CT検査、超音波検査、X線検査を受けることに対してリスクを伴うため、必要に応じての検査となり、できるだけ避けられるため、発見が遅れる原因となる場合があります。
妊娠中に盲腸に!治療方法は?
では、妊娠中に盲腸になってしまった場合の治療方法についてです。
通常の治療方法
虫垂炎、盲腸になった場合、放置すると虫垂に穴が開いてしまうため、虫垂を切除する外科手術が行なわれます。
摘出すると完治するので、命の危険性のある病気というわけではありません。
また、軽症の場合は、抗生物質の投薬が行なわれ、経過観察だけが行なわれます。
妊娠中の治療方法は?
妊娠中の治療方法としては、抗生物質の使用が限られますね
しかし、軽症であっても重症であっても、赤ちゃんに影響が及んでしまうため、軽症であっても、基本的には開腹手術、腹腔鏡手術が行なわれ切除されます。
しかし、治療が遅れてしまい、炎症が子宮に到達してしまった場合、早産や流産してしまう可能性があります。
基本的には命を落とすことのない病気なのですが、妊娠期間の後期に発症すると、妊娠中のママの死亡率が約5%と高くなってしまいます。
手術の遅れにより死亡が見られます。
妊娠中でも虫垂炎の手術はできるので、起こってしまった場合は、一刻も早く手術を行いましょう。
盲腸の手術や入院の費用はどのくらい?
盲腸の手術や入院には、検査、手術、入院をまとめると、腹腔鏡手術の場合、15から20万円、開腹手術の場合、6から12万円ほどかかります。
健康保険適用で3割負担の場合の価格です。
進行状態によっても異なりますが、4から7日ほど入院します。
柔らかいものの食事を開始し、食事をしたときに腸に痛みを感じなくなったら退院の目安となります。
しかし、妊娠中は入院期間が長引く傾向があります。
その分費用も増えますね。
妊娠中の盲腸発症を予防するための方法は?
では妊娠中に盲腸にならないようにするための予防方法についてです。
原因不明の病気でもあるので、明確な予防方法がないという現状があります。
虫垂炎が発症しないためには、普段の生活を見直し、健康的な生活を送ることができるとよいです。
食生活の改善
食生活を見直し改善しましょう。
栄養が偏らないようにバランス良く食べ、塩分は控え、おやつには食物繊維が多い食材を摂取するとよいでしょう。
運動不足
運動不足にも注意が必要です。
徐々に動きにくくなってくるものの、体を動かすようにしましょう。
ストレス
ストレスを溜めないことも大切ですね。
虫垂炎意外の病気にもストレスは大きく関係します。
早産、流産の原因にもなってしまうので、ストレスはしっかりと発散するようにしましょう。
過度なストレスを感じないようにすることも大切ですね
まとめ
妊娠中に盲腸になってしまうこともあるので、予防をしましょう。
しかし、起こってしまった場合、早期発見早期治療が必要なので、お腹の痛みなどは我慢せずに医師に相談しましょう。
また、早めの手術が大切なので、起こってしまった場合は手術をはやめに受けることをおすすめします。