保育園に入園すると繰り返す発熱…。原因や予防法は?対処法も!

春から保育園に通うことが決まり、張り切って保育園に通い出す子、毎朝泣きながら通う子、様々な子がいますね。
そんな中、保育園生活が始まってから何度も何度も熱を繰り返してしまうということがあります。
何か病気が原因なのではないかと心配になったり、保育園が始まったらバリバリ働こうと思っていたのになかなか通うことができない…ということがありますね。
集団生活が始まるため、感染症などにかかることも増えるだろうと覚悟はしていたつもりでも、あまりにも何度も何度も熱が繰り返されると不安になってきます。
そこで今回は保育園に通い始めた子が繰り返す熱の原因や予防法、対処法について詳しくご紹介していきます。
目次
子供が何度も熱を出すのはなぜ?
保育園に入園してからというもの、何度も何度も熱を出し、結局あまり通えていないということが多い傾向があります。
今まであまり熱を出したことなどなかったという子も、何度も熱を出してしまうことがあります。
なぜ入園してからこんなにも熱が出るようになったのでしょう。
免疫機能が未熟
年齢にもよるものの、保育園に入る年齢の子は、まだ免疫機能が未熟であることが多いのです。
産まれたばかりの赤ちゃんの場合、ママのお腹に居た時にもらった免疫グロブリンlgḠという感染防御に必要なタンパク質を豊富に持ち合わせています。
しかし、この免疫グロブリンは、生後6ヶ月頃になるとどんどん体内から減少します。
すると、生後6ヶ月頃から2歳頃までの間は、人生の中で一番グロブリンが少ない時期となります。
そのため、何度も感染症に感染したり、何度も風邪を引いてしまいます。
グロブリンが少ないことが影響し、1年に6回~8回、15%の子どもは1年に9回~12回もの風邪を引きます。
また、子どもの場合、咳エチケットが身についていないため、手洗いも十分にできないことから、鼻を上手にかむこともできませんね。
鼻水をダラダラと流した状態で手でふいてしまったり、咳をそのまましたりすることで、どんどん周囲の子どもたちは風邪を移し合います。
徐々に免疫がついてくるので、子供が熱を出すタイミングは減ってくるものの、個人差があり、なかなか免疫がつかずに何度も風邪を引き続けてしまう子もいます。
ママやパパは何度も風邪を引くと心配になりますが、根本的な病気があるというわけではなく、感染の機会が多いなどという偶発的なことが原因であると考えられます。
免疫不全症
免疫機能に原因があり何度も熱を出してしまうということも稀にですがあります。。
原発性免疫不全症の場合、以下のような兆候があります。
- 乳児が呼吸器又は消化器感染症を何度も繰り返し、体重増加不良、発育不良が見られる
- 1年に2回以上肺炎になる
- 気管支拡張症の発症
- 2回以上、骨髄炎、蜂窩織炎、髄膜炎、敗血症、皮下腫瘍、臓器内腫瘍などの深部感染がおこっている
- 抗菌薬を使用しても2ヶ月以上感染症が治らない
- 重症副鼻腔炎を繰り返す
- 1年に4回以上中耳炎になる
- 1歳以降で、持続性鵞口瘡、皮膚真菌症、重度広範囲なイボがみられる
- BCGによる重症副反応、単純ヘルペスによる脳炎、髄膜炎菌による髄膜炎、EBウイルス、重症血球貧食症候群に罹ったことがある
- 家族や乳幼児期に感染すると死亡したり、原発性免疫不全症候群を 疑う家族歴がある
免疫不全症は極めて稀な病気です。
しかし、診断のためには、専門的な施設での検査が必要です。
いくつか当てはまることがあった場合は、免疫不全症の疑いがないか、一度病院で相談してみましょう。
子供が熱を繰り返す病気とは?
原発性免疫不全とは異なりますが、熱を何度も繰り替えしてしまう病気があります。
自己免疫性好中球減少症
血液中の白血球の一種、好中球が少ないことにより感染が繰り返し起こります。
生後6ヶ月くらいに発症し、頻繁に熱をだします。
しばしば入院が必要なこともあるでしょう。
2歳くらいになると好中球は年齢相当まで回復するため、感染する回数が減る傾向があります。
PEAPA症候群
周期性発熱というもので、言葉の如く3週間から6週間の間に一定周期で発熱が繰り返されます。
5歳以下の子供に発症することが多く、周期的に発熱が3日から6日ほど続きます。
また扁桃腺炎や頸部リンパ節炎、口内炎などの症状も繰り返されます。
PFAPA症候群の場合、免疫異常によりおこるため、抗生剤を投与しても効果はありません。
自然に解熱します。
診断書がある場合は、発熱期間を短くするためのステロイド剤が投与されます。
子供の頃のみの病気であり、12歳ころになると落ち着く傾向があります。
しかしこの2つが原因で熱が繰り返されているということは稀で、殆どの場合は風邪を何度も引くことによる熱だと言われています。
子供の熱への予防法!
では子供が何度も熱を出すときに、予防法としてできることはないのでしょうか。
予防接種
予防接種を打つということは一番基本的で大切な部分です。
ロタウイルスやおたふくや水疱瘡などなど、受けることが出来る予防摂取はすべて接種するようにしましょう。
これらの病気になると、より長期的に保育園を休まなければいけなくなってしまいます。
睡眠
しっかりと睡眠をとるということも重要です。
感染症をすべてワクチンで防ぐことはできません。
風邪やウイルスに繰り返し感染してしまわないように予防する必要があります。
風邪を引きにくい体を作るためにも、引いてしまった風邪を早く治すためにも、睡眠をしっかりととることが大切です。
栄養をたっぷりととり、睡眠を十分にとるようにしましょう。
睡眠と風邪には密接な関係があり、睡眠時間が短い場合、風邪になる頻度が高まる傾向があります。
熱が下がっても様子をみる
熱が下がっても丸一日は保育園を休ませて様子を見ることをおすすめします。
朝は体温が低いため熱が下がっていても、午後に上がる傾向があります。
熱が下がって様子をみずに登園させても、午後には熱があがり呼び出されてしまうことがります。
風邪を引いて熱が出たときは、熱がさがってから丸一日様子をみて、1日熱がなければ翌日登園させるとよいです。
十分に回復できていないのにもかかわらず、登園させてしまうと、逆に完治まで長引く原因となります。
新たな風邪をもらってしまい、また熱や咳などが続いてしまうことにもなるので気をつけましょう。
子供の体調不良に休める会社
子供が熱を出し体調不良になったときは、熱が下がるまで、下がってから丸一日、休むことができるのがベストです。
しかし、そんなに仕事を休むことができないという現状がおおいですよね。
そのため、子供の体調不良に休むことができる会社が増えてくれるとよいですね。
子供は風邪をしょっちゅうひきます。
しっかりと休ませて治すことが大切です。
子供の風邪は長引くと大人も感染してしまいやすくなります。
大に感染してしまった場合、職場で感染症が広がる原因となるのです。
そのため、子供が熱を出したときは、休むことができる会社作り、社会つくりも必要ですね。
まとめ
保育園に通い始めると、何度も何度も熱を出してしまうということがありますが、徐々に免疫力も高まり、毎日元気に通うことができるようになります。
最初は休みが多く、仕事復帰したばかりなのに…と感じてしまうこともありますが、ゆっくりと保育園と仕事との生活に子供と一緒に慣れていきたいですね。
何度も何度も熱をだしてしまい、免疫機能などに不安を感じた場合は、一度医師に相談してみるのもおすすめです。