乳歯が生えた!赤ちゃんのオーラルケアはどうする?
一般的に、生後半年頃から赤ちゃんの乳歯が生え始めるといわれています。
将来虫歯などの歯のトラブルを抱えないために、赤ちゃんの頃から歯のケアを習慣づけることは大切なしつけです。
ですが、口の中はおろか、口の周りに触られることも嫌がる赤ちゃんにどんな働きかけをしたらいいのでしょうか?
今回は、歯が生える前から始められるオーラルケアについてご説明します。
乳歯っていつ、どんな風に生えてくるの?
乳歯は生後半年頃から生え始めるといわれています。
ですが、歯が生え始める時期には個人差がとても大きく、生後4か月で生えている赤ちゃんもいれば、1歳の誕生日を迎えてから生えてくる赤ちゃんもいます。
稀なケースですが、生まれた時から生えている赤ちゃんすらいるのです。
生え始めるという表現は語弊を生むかもしれません。
実は、赤ちゃんがお腹の中にいる頃から乳歯は作られています 人間の永久歯は28本ですが、乳歯は全部で20本。 歯の生える順が気になるママもいるようですね。
乳歯は前歯が最初に生えてくる赤ちゃんがほとんどですが、赤ちゃんによっては全く違う場所からでたらめに生えることもあります。
多くの場合、3歳頃には20本全ての歯が生えそろいます。
歯の生え始めの時期には、無性に歯がかゆく感じられてぐずる回数が増え、よだれの量が増えます。
これは歯ぐずりといって、どの赤ちゃんでも経験することです。
自分のこぶしや指を歯茎で噛んでみたり、おもちゃを噛んでみたりと、ほとんど吸うことしか知らなかった赤ちゃんの今までとは違う様子が見られるかもしれません。
乳歯が生えるサインだと思って見守ってあげましょう。
市販されている歯固めを与えてあげると、色々なところをカミカミしながら落ち着いてくれるようです。
歯固めには、赤ちゃんの気分転換になるおもちゃ以外にもこんな役割があります。
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離乳食の練習
自分で歯固めを握ってカミカミすることで、離乳食を噛んだり口に運んだりするための練習をすることができます。
- 口腔内の発達をサポート
歯茎に程よい刺激を与えるマッサージ効果によって、歯茎や乳歯の発達を促します。
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口内を触られることへの抵抗感が薄らぐ
歯みがきケアを始める時期までに口内や口の周りに刺激を受けることによって、口内を触られることへの抵抗感が和らぎます。
乳歯が生える前に出来るケア
乳歯が生え始める前、離乳食開始時期である生後5カ月頃から、口腔内のケアをはじめましょう。
この時期はもちろん虫歯になる心配はありません。
ですが今のうちに歯や口腔内、口の周りを触られることに慣れさせておくことで、歯みがきの習慣をつけやすくなります。
甘い果汁を控え、水分補給は湯冷ましやお茶を与えるようにしましょう。
また、授乳後にガーゼで口の中を拭いたり遊んだりしてスキンシップを図る際に口内に触れることも効果的です。
よだれが増える時期です。
口の周りについたよだれは、放置しておくとかぶれてしまうこともあります。
こまめにガーゼなどでふき取ってあげましょう。
乳歯の生え始めに始めるケア
離乳食初期以降である乳歯の生え始めの時期も、唾液の分泌が多く、虫歯になる心配はほとんどありません。
離乳食やミルクのドロドロとした残りかすも、大量に分泌された唾液によって落ちていきます。
ですが、先述のとおり口内に触れることに抵抗を覚えないよう、地道に慣れさせていきましょう。
一日に一回で十分なので、就寝前や夕食後など、タイミングを決めて歯みがきの練習をはじめます。
嫌がる赤ちゃんに無理やり歯みがきをする必要はありません。
この時期は歯みがき遊びとして、歯ブラシが歯や歯茎に当たる感触に慣れさせましょう。
赤ちゃん用に、誤飲しにくい歯ブラシが販売されていて、歯ブラシを自分で持たせても喉まで入らないようになっており、これを使えば安全に持たせることができます。
座らせたまま自由にもたせ、おもちゃのように噛ませたりなめさせたりしてみましょう。
そうすることで、赤ちゃんも歯ブラシの形や感触に慣れることが出来ます。
仕上げに湿らせたガーゼで歯の正面や裏側を軽くふいてあげると、歯に汚れが残りにくくなります。
また、離乳食が習慣づいてくる時期なので、歯みがきをする代わりに水や湯冷ましを飲ませてあげるといいでしょう。
前歯が生えそろったら歯みがきをはじめよう
前歯が上下2本ずつ揃ったら、いよいよ歯みがきスタートの合図です。
赤ちゃんは唾液の分泌が盛んですが、前歯は赤ちゃんの歯の中で一番虫歯になりやすいと言われています。
一日一回の歯みがきを習慣化しましょう。
自分で持ちたがったら、安全な赤ちゃん用の歯ブラシを持たせ、ママは手を添えて一緒に磨いてあげましょう。
歯みがきの時に立っていたり不安定な体勢だと、バランスを崩して喉をついたり重大な事故につながりかねません。
必ず座らせるか、ママの膝の上に頭を乗せて磨くようにしましょう。
この時期は、歯みがきを一日一回、就寝前に行うのが理想的です。
というのも、人は寝ている間に唾液の分泌量が最も少なくなり、菌が繁殖しやすくなるためです。 眠る前に菌を退治して、口内をスッキリさせましょう。
最後には保護者の手で仕上げ磨きを行います。
この時期はまだうがいができません。
歯みがき用のガーゼでふき取るか、麦茶や湯冷ましを飲ませて汚れを流しましょう。
どうしても歯みがきを嫌がる赤ちゃん
どうしても歯みがきを嫌がる赤ちゃんもいます。
特にイヤイヤ期に突入すると、自分でやりたいのに上手くできないジレンマに襲われ、やろうとしていたこと自体をやめてしまうという衝動的な行動も増えます。
赤ちゃんが仕上げ磨きを嫌がり始めたら、どんな働きかけをしたらいいでしょうか?
効果的なのは以下の方法です。
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ママも一緒に歯を磨く真似をする
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仕上げ磨きの時、手鏡を赤ちゃんに持たせる
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歌いながら仕上げ磨きをする
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別の歯ブラシを持たせる
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歯みがきの絵本を読み聞かせる
ママが険しい顔で歯ブラシをもっていたり、仕上げ磨きをしようとしたりするのは避けなければいけません。
赤ちゃんは最も身近な存在であるママの表情や仕草に敏感です。
「もしかしたら怖いことをされるのかな」「痛いのかな」 赤ちゃんも不安になり、余計嫌がってしまいます。
ですから、楽しそうに笑顔で声掛けをしてみてください。
歯みがきに関する歌をうたったり、絵本を見せたりして、明るい雰囲気で取り組みましょう。
どうしても嫌がる日には、仕上げ磨きを早めに切り上げ、ガーゼで歯を拭くだけでも大丈夫です。
実は毎日の歯みがきが苦痛に感じるママが多いです。
ですが、赤ちゃんの成長は著しく、手がかかる期間はそう長く続きません。
ママも赤ちゃんも苦にならない方法を、ゆっくり見つけていきましょうね。
まとめ
乳歯が生え始め、成長を実感するママも多いと思います。
これまで歯茎だけだったのに、笑顔からちょこんと前歯がこぼれるのもまた可愛い!
永久歯が生えるまでの一時的な歯といえど、口腔内に雑菌が繁殖し虫歯になってしまえば、一生口腔内トラブルに悩まされることにもなりかねません。
歯みがきが嫌だと駄々をこねる子に無理やり歯ブラシを入れるより、進んで歯みがきをしてくれる子になってほしいですよね。
そのために小さいころから口腔内や歯にブラシを当てることを習慣化して、清潔な口内を心がけましょう!