思春期外来って?診療内容は?病院を受診すべき目安とは?

小学校高学年頃から、子供は思春期という時期を迎えますね。
心身ともに大きく成長する時期であり、子供自身も戸惑いにぶつかりますし、親も戸惑う事が多い時期です。
目次
思春期とは?
思春期は、女の子の場合は、10歳から14歳頃に起こるものです。
男の子の場合は、12歳から14歳頃に起こります。
第二次性徴の始まりから終わりまでが思春期と呼ばれています。
この思春期は18歳ころまで続くことになります。
生殖能力を持ち、心も身体も大きく変わります。
女の子の場合は、乳房が膨らんだり、女性らしいボディーラインへ変化します。
男の子の場合は、陰嚢が膨らんだり、声が変わります。
ホルモンバランスなども変化し、イライラする日が増えたり、身体と心の変化に追いつかなくなり、情緒不安定になることもあります。
精神的にアンバランスな時期です。
男の子の第二次性徴期の特徵は?
お男の子の第二次成長期の特徵としては、精巣から男性ホルモンが分泌されるようになります。
血液と共に男性ホルモンが全身に巡るため、身体に変化が起こります。
陰嚢の膨らみ、陰毛が生える、男性としての特徵が見られ始めます。
女の子の第二次性徴期の特徵は?
女の子の第二次性徴期の特徵としては、卵巣から女性ホルモンが分泌されます。
男の子と同じく、女性ホルモンが血液と共に全身に巡り、身体に変化が起こります。
乳房が膨らんだり、わき毛が生えたり、陰毛が生えてきます。
女性らしい身体に変化しますね。
男の子と女の子に共通する変化と
男の子と女の子に共通する変化としては、些細なことでイライラしたり、頭に血がのぼったり、自分でもコントロールすることができないイライラに見舞われます。
いわゆる反抗期は第二次性徴のひとつの変化なのですね。
大人と衝突することが増え、その中で子どもたちの自我が確立されていきます。
また、身長もぐんと大きくなりますね。
思春期外来とは?
思春期外来は、思春期に起こる特有の問題を相談することができるところです。
専門の医療機関ですね。
日本では、1984年、日本家族計画協会に思春期外来が創設されました。
そこから、徐々に全国各地へ広がりました。
思春期を専門とする医師が治療をおこなったり、身体、心の病気の悩み、産婦人科系についての悩み、問題を扱ってくれます。
思春期外来で相談できることとは…?
では思春期外来で相談できることについてです。
心の状態についての相談
まずは心の状態についての相談です。
自立を確立させる時期であり、親離れをする時期となりますね。
- 第二次性徴へのイライラ、不快感
- 攻撃性、攻撃的衝動
- いこう他人との比較による孤独感、不安、ストレス
- 親離れへの罪悪感
- 引きこもり
- 親への抵抗
また、以下のような心の病気が隠れていることもあり、相談することができます。
- 起立性調整障害
- アスペルゲンガー障害
- 非虐待児障害
- 双極性障害
- 抑うつ障害
- 分離不安症
スポーツ障害
- 思春期貧血
- 初潮の遅延
- スポーツ貧血
- 骨粗鬆症
- 熱中症
- 続発生無月経
性に関すること
- 思春の妊娠・出産
- 人工中絶
- 性感染症
問題行動
- 喫煙
- 飲酒
- 薬物
- 窃盗
- 横領
- 非行
思春期外来の診察内容
では思春期外来で行われる診察の内容についてです。
相談する内容により診察内容は異なります。
基本的には思春期の子供に無理に話をさせるということはなく、寄り添った診察が行われます。
時間をかけて聞いてくれます。
うまく言葉では話すことができないということを考慮し、問診票があったり、チェック表が使われることもあります。
日常生活、身体の調子に合わせたカウンセリングが行なわれます。
また、思春期外来での診察を受け、思春期外来では対応しきれないという場合は、より専門的な医療機関を紹介されます。
婦人科にも思春期外来がある?
婦人科でも思春期外来が増えています。
もともとは診療内科に設置されていることが多かったものの、初潮を始めとして、身体の変化が大きく起こるということで、生理痛やPMSなどの経験したことのない症状が起こることがあります。
まあ、月経トラブルの場合、ホルモンバランスの乱れ、婦人科系の病気も考えられるため、婦人科を受診したほうがよいでえすね。
婦人科を受診することに抵抗を感じることもありますが、婦人科は思春期胃の女の子の気持ちをよくわかり、理解し適切なアドバイスをしてくれますよ。
第二次性徴が早い・遅い場合!思春期外来に相談?
第二次性徴は、順調に発育している証拠ですね。
しかし、そんな第二次性徴がなかなかみられないことがあります。
また、一方で第二次性徴がものすごく早いこともあります。
早い場合や遅い場合があり、個人差があるものなので、過度な心配はいりませんが、
以下のような状態の時は注意したほうがよいですね。
男の子の第二次性徴が早い場合
9歳までに精巣が発育する
10歳までに陰毛が生える
11歳までにわき毛が生える、声変わりする
女の子の第二次性徴が早い場合
7歳6ヶ月までに乳房の膨らみが始まる
8歳までに陰毛が生える
9歳までに生理が始まる
というような場合、早期に身体が完成してしまいます。
すると、将来的に、低身長になったりという症状が見られる、思春期早発症というものだと診断されます。
思春期早発症だと診断された場合は、卵巣、精巣を刺激するホルモンの分泌の抑制治療が行なわれ、成長がコントロールされます。
また、稀に脳に病気がかくれていることもあるため、成長が早く心配な場合は、相談してみるとよいですね。
男の子の第二次性徴が遅い場合
14歳までに卵巣(睾丸)が大きくならない
15歳までに陰毛が生えない
女の子の第二次性徴が遅い場合
13歳までに乳房が膨らまない
乳房が膨らんでから初潮がなかなか来ない(5年以上かかる)
16歳までに初潮がこない
このように遅い場合も受診し相談してみるとよいです。
まとめ
思春期は子供にとって、身体も心も大きな変化にみまわれます。
自分自身その変化に追いつくことができず、ストレスを感じたり、イライラしたり、情緒不安定な状態が続きます。
精神状態や身体の状態で不安があったり、うまく行かなくなったときは、早めのケアが大切ですね。
そんなとき、思春期外来を活用してみることで、家族で上手に第二次性徴を乗り切ることができるでしょう。
また、第二次性徴が始まる時期や進むスピードは個人差があります。
周りの人との違いにも気にしてしまう子が少なくありません。
気にしている様子が見られる場合は、みんなそういう時期が来る、遅いこともあるというを伝えてあげるとよいですね。