帝王切開だと母乳が出にくい?!母乳育児を続けるためにできること!

経膣分娩と帝王切開というもほがありますが、昔から帝王切開の場合は母乳が出にくい言われてきました。
帝王切開の場合、本当に母乳育児を続けることは難しくなってしまうのでしょうか。
そこで今回は、帝王切開の場合、母乳が出ないのか、母乳育児を続けるためにはどうしたら良いのかをご紹介していきたいと思います。
目次
帝王切開だと母乳が出にくくなるって本当?!
では帝王切開だと母乳が出にくくなるというのは本当なのでしょうか。
帝王切開で出産した場合、昔から母乳が出にくくなると言われています。
しかし、実際は真実ではありません。
帝王切開でも「ママのお腹の中から赤ちゃんが取り出された、出産された」と、身体が認識するため、その後、育児をするために母乳は分泌されるのです。
母乳を出そうとして働くホルモンが正常に働いてくれていれば、帝王切開でも母乳は分泌されます。
そのため、帝王切開だからといって母乳育児を諦める必要はないのです。
では帝王切開でも母乳育児を続けていくためにはどうしたらよいのでしょうか。
母乳育児を続けるための初めの準備は?!
では母乳育児を続けるためにまず初めに行うべき準備、はじめの一歩についてです。
帝王切開でも、母体の状態や胎児の状態が問題なければ母乳を与えることが多くの病院で許可されています。
帝王切開により分娩を行うときは、麻酔処置が取られますよね。
そのため、症状によっては、初乳を与えられるようになるまで時間がかかる場合もあります。
帝王切開は帝王切開でも、使用する各麻酔処置により違いがあります。
脊椎・硬膜外麻酔の場合は?
脊椎・硬膜外麻酔の場合、帝王切開後、おおよそ約1時間ほどで初乳を与えられるようになります。
経膣分娩の場合も出産後約1時間ほどで初乳与えることができるので、さほど違いはありませんね。
胎児への麻酔の影響もほとんどなく、赤ちゃんに安心して母乳を与えることができます。
またカンガルーケアの際に初乳を与えても問題ありません。
初乳のメリット的にも、早く飲ませてあげるとよいです。
全身麻酔の場合は?
全身麻酔の場合は、ママの身体的に母乳を与えることができるくらいまで回復したら可能となりますね。
目安としては、約4時間後くらいからとなるでしょう。
個人差があるので医師との相談が必要です。
部分麻酔とは異なり全身麻酔の場合は、全身に薬が回るため、赤ちゃんへの影響は少なくありません。
赤ちゃんが眠る、呼吸が弱くなる、などというケースも実際にあります。
だいたい4時間ほど経過すれば安心して与えることができるようになるでしょう。
初乳には、産まれたばかりのあかちゃんを守るための免疫物質が豊富にふくまれているため、体調などに問題がなければ、できるだけ早く与えてあげましょう。
初乳を与えられない場合も。。。。
残念ながら病院によっては初乳を与えることができないという場合もあります。
次の日からの母乳を与えることが許可されているというような場合です。
また、NICUにあかちゃんが入院している場合も直接授乳ができなかったり、与える量に制限があったり、初乳を十分に与えられないことがあります。
更に、産後のママの身体が血圧が異常に低い、尿蛋白が排出されていると言うような場合も、初乳を与えられない場合があります。
帝王切開だと母乳が出にくくなるといわれているのはなぜ?!
では帝王切開だとなぜ母乳が出にくくなると言われるのでしょうか。
帝王切開の場合、産まれてすぐに初乳を与えることが進められています。
しかし、母乳が出にくいと言われているのには理由があるのです。
帝王切開後の母体の状態は、身体に傷が残るので、痛みをよく感じることがあります。
そのため、授乳をしようと赤ちゃんを抱きかかえたり、授乳の体制になると、痛みが生じ、痛みを感じながら耐えて授乳する必要があります。
するとやはり母乳を与えることが難しく続けることができないと言う場合が多いのです。
母乳はあかちゃんに吸ってもらうことで母乳の出がよくなっていいくため、痛みに耐えながらもおっぱいを吸わせる時間や回数が少ないと、母乳がどんどん出にくくなってしまうということもあります。
術後痛みが消えてからであれば問題なく授乳ができるということもありますが、その頃には母乳が全く出なくなってしまっているというようなこともあります。
帝王切開したけど母乳育児を続けたい!!方法は?
では帝王切開で出産したものの、その後も母乳育児を続けたいという場合、行うべき方法について詳しくご紹介していきますね。
帝王切開後、初乳を与えるまでは看護師さんの付添のもと行なわれますね。
帝王切開をしたあとでも、授乳を続ければ母乳育児を続けていくことは可能です。
一昔まえまでは帝王切開後に授乳を行うということはなく、続けられないと思われてしまっていましたが、授乳をすれば母乳育児を開始、継続することができます。
母乳に良いものを摂取する
母乳はママが摂取したものによりできるものです。
帝王切開後も、通常の食事を摂取することができるようになってからは、母乳を意識した食事を心がけるとよいです。
しかし、焦らずに術後の経過によって、身体に合わせた食事に変えていきましょう。
帝王切開後は腸管の動きが確認できた後に常食となります
そのため、帝王切開後に母乳が出にくくなるのは当たり前のことなのですね。
身体が十分に回復したら、十分な栄養のある食事を摂取するようにしましょう。
早期授乳
早期授乳が母乳育児を続けるためのポイントとなります。
授乳が許可されたら、できるだけ早く授乳を開始しましょう。
痛みがあり授乳を開始できないというような場合は、内服薬や座薬を処方してもらうとよいです。
母乳からの薬の影響があかちゃんに及ばないかと心配になることもありますが、産婦人科で処方されるお薬なので、あかちゃんへの影響は最小限のものがほとんどでしょう。
念の為確認し、母乳育児を続けたいという事を伝えるようにしましょう。
授乳の介助
初めのうちは授乳の介助が必要な場合もあります。
帝王切開後で痛みもありますし、初めての授乳でうまく母乳を与えることができない場合が多いのです。
そんな時は授乳する体制をつくるためにサポートしてもらうと良いです。
看護師さんや助産師さんに相談すればサポートを受けることができます。
授乳が難しい場合は?
授乳が難しい場合は、搾乳だけでも心がけるとよいですね。
通常分娩でも、授乳がうまくできないこともありますし、帝王切開の痛みに耐え、無理な姿勢で授乳を続けることは難しいこともあります。
そこで、座って授乳が難しいという場合は、まずは搾乳だけでもしっかりと行っておくとよいです。
そうすることで痛みが収まってから母乳育児を再スタートさせやすいですね。
母乳をとめないためには、出し続けるということが大切です。
まとめ
帝王切開でも母乳は経膣分娩のママと同じように出ますし、母乳育児を続けることは可能です。
しかし、母乳は初乳を与え、その後も継続的に与えることが大切です。
母乳育児を続けるためには母乳を出し続けることが大切なので、諦めずに授乳や搾乳を続けましょう。
痛みがひどい場合は無理しすぎずに休憩したり、薬を服用したり、授乳をサポートしてもらいながら母乳育児を続けられるとよいですね。
まずはママの身体の状態をしっかりと回復させると言うことが最優先です。
身体を十分に回復させてから、授乳やあかちゃんのお世話を頑張っていきましょう。
またストレスは母乳が出にくくなってしまう原因となるので、ストレスをためることなく気長に母乳育児を進めていきましょう!