産後うつの夫が楽しく育児や家事を行えるようになるには?

妊娠中や産後のうつとして有名なのは、ホルモンの乱れから妻がブルーになることだと思います。
しかし、妻ではなく、夫がブルーになることがあります。
睡眠障害や胃痛や頭痛が起こったり、不安やイライラからうつとなり、「幸せな時期のはずなのに幸せだと感じられない」「どうしても体が動かない」「自宅に帰りたくない」ということが起こります。
そんなときは、夫婦で協力して産後うつを乗り越えていく方法をご紹介していきますね。
目次
産後うつの夫とは?
産後にブルーになる夫のことです。
妊娠中、産後に起こるもので、特に辛いことも無いはずなのに突然涙が流たり、ものすごく寂しい気持ちや悲しい気持ち、不安な気持ちになり、ヒステリックになってしまうこともあります。
不安で眠れなくなってしまうこともありますね。
アメリカの医学誌の発表では、赤ちゃんの誕生から約3ヶ月~6ヶ月の間に、夫にうつ症状が見られるのが約26%でした。
ママが産後うつになるというのは周知されているものの、パパにも同様の症状が起こることがあるということはあまり知られていません。
産後うつの夫になる原因は?
夫がなぜ産後うつになってしまうのか。
ママの場合は出産による疲れ、急激なホルモンバランスの変化などにより起こりますが、パパに身体的な変化は起こりません。
では、夫に何が起こっているのでしょう。
生活が子供中心に変化する
夫は、妊娠期間がないので妻よりも生活の変化や精神面での変化が急激に起こったように感じます。
夫婦で過ごしてきた大人だけの生活から、子供が生まれ、すべてが子供優先へと変わります。
子供中心で過ごす生活へと変化したことに戸惑ってしまうパパは少なくないのです。
また、これからこの大切な小さな命を守らなければ行けないという責任感や不安な気持ちが産後うつの原因となります。
夫婦の時間が減る
赤ちゃんが生まれると、ママは赤ちゃん中心の生活を送り、四六時中赤ちゃんのことを考え、赤ちゃんにつきっきりとなります。
すると、夫との時間は思いっきり減ってしまい寂しく感じてしまうことがあります。
「寂しくなっていないで子供のことを考えて!」と思ってしまいがちですが、夫は「妻の心が自分から離れてしまった」と思ってしまうことがあるのです。
仕事と育児のバランスがとれない
仕事と育児のバランスがとれないことで産後うつが起こってしまうこともあります。
夫は普段仕事があるためずっと育児はできませんが、帰宅後や休日に子供の面倒をみることはあります。
しかし最初は、仕事と育児のバランスは上手にとることができず、悩んでしまうこともあります。
また、時短制度や育児休暇を取得した場合、キャリアへの影響を懸念し悩んだり、逆になかなか休みが取れずに子供と遊ぶ時間が少ないと悩むこともあります。
家庭内での役割が変化する
人生において、子供が生まれると家庭内での役割が変化します。
一家の大黒柱として、家族を精神的な面でも、金銭的な面でも、負担が大きくなるでしょう。
会社、同僚、友人との飲み会も、頻繁に自由に参加したりはできなくなります。
そのため、社会と切り離されたような感覚になってしまうこともあります。
産後うつの夫に妻ができることは?
産後に初めての子育てによる生活環境の変化で精神的に不安定になるのは妻も夫も同じです。
しかし、出産直後で体が痛く、夜中もなかなか眠れず、精神的に不安定な状態で頼りたいのは夫ですね。
そんな状態で夫がうつになったら、「勘弁してー!しっかりしてよ!」と思ってしまいます。
しかし、産後うつになる夫は、育児に協力的であり、真面目な男性が多い傾向があります。
産後のうつを夫婦で乗り越えて、夫婦で楽しく育児や家事をしながら歩んでいきたいですよね。
そこで、夫婦で協力してうつを乗り越えるために妻ができることをご紹介します。
妊娠中から産後をイメージする
妊娠中、妻は産後のイメージを膨らませ、色々なことを考えていることでしょう。
しかし、夫はいざ赤ちゃんが生まれてから、今後の生活をイメージしがちです。
そこで、妊娠生活中に夫婦でイメージを膨らませておきましょう。
赤ちゃんが生まれてからの話を積極的にしたいですね。
お互いにお互いを尊重する
育児に対して、お互いに意見を出し合い、希望を出し合い、尊重し合うとよいです。
妻は自分で赤ちゃんの育て方や育児方法を調べて、自分の意見や希望ばかりを夫に相談せずに現実化させてしまいがちです。
夫は、育児知識が乏しいため、言われるがままになってしまうことも多いです。
夫もちゃんと調べて自分の意見や希望を妻に話したり、一緒に考えた上で結論を出し、育て方の方向性などを確立させることが大切です。
夫婦平等の徹底はダメ。
夫婦が平等に家事や育児を行うということはとても大切なことですね。
しかし、平等を徹底しすぎるがゆえに、「どちらの方がやれていない!」といがみ合ってしまったり、お互いに負担を感じてしまったりと辛くなります。
平等を徹底するのではなく、「やれることはやろう!できるほうがやろう!」と思いながら、手伝ってほしいとき、負担が大きくて困ったときは声をあげて助け合うというような形がよいですね。
感謝の気持ちは言葉で伝える
感謝の気持ちは言葉で伝え合うようにしましょう。
忙しくなった生活の中、子供中心の生活の中で、夫婦の心が離れずに、お互いを思いながら過ごすことはとても大切なことです。
これは夫婦仲の問題だけではなく、赤ちゃんにとってもパパとママの仲がよい環境のほうが良いです。
心の中だけで思っていても、伝わらないことはたくさんあります。
「ありがとう。助かった。」と思ったときは、感謝の気持ちを言葉で伝えるようにしましょう。
1人の時間も大切にする
お互いに1人の時間も大切だということを理解しあうことも大切です。
子供を中心として、いつも家族で、いつも仲良く過ごすこともとても大切なことですが、時には夫だけが一人で出かけて息抜きをする時間、妻だけが一人で出かけて息抜きをする時間を作るとよいです。
1人っきりで心を休める時間が必要であると、お互いが理解し、協力して時間を作るようにするとよいですね。
言わなくても分かるだろうはダメ。
言わなくても分かるだろう。察してほしい。は無しとしましょう。
なにかをやってほしいときは、具体的に言葉にして伝えましょう。
思い違いが起こりやすい時期、察してほしいのに気づけないこともたくさんあり、どんどんお互いにモヤモヤとした気持ちが膨れ上がり、爆発したときが最悪です。
普段から相手に知ってほしいことは、しっかりと言葉にして伝えるようにしましょう。
妻と同じようにはできない。
妻は、「私と同じようにはできない」と思っておくことが大切です。
良い意味でも悪い意味でも、すべて妻と同じようにするというのは不可能です。
同じようにできなくても、悪いわけではない、同じようにできなくても良いから協力し合おうと考えられるとよいですね。
他の家庭の夫と比べない
他の家庭の夫と比べてしまうのはNGです。
あの家庭の旦那さんは理想だな…。
なんて思っても、「〇〇さんちの旦那さんみたいにしてよ!!」という言葉はぐっとこらえましょう。
「〇〇さんちの旦那さんはやってくれているらしいよ」「〇〇さんちの旦那さんは〇〇なのに…。」という言葉はかけないようにしましょう。
1日15分の時間を作る
1日15分だけでも、夫婦の時間を作るようにしましょう。
1日15分だけでも夫婦の時間を作ることで、夫の気持ちも落ち着きますし、お互いを思いやることができます。
1日15分だけでも時間を作り、お茶をしたり、お話をしたり、ゆったりするだけでもよいですね。
家族が笑顔でいれることを優先する
色々な理想があったり、色々な不安があったりする日々の中で、最終的な着地地点は「家族が笑顔でいられること」にしましょう。
様々な問題が起こったときに、「どうすれば全員が笑顔でいられるか?」を話し合いで答えを出すことができ、夫婦で解決していくことができるでしょう。
まとめ
産後うつは、誰にでも起こることです。
ママは自分や赤ちゃんのことでいっぱいだと思いますが、夫のことも少しだけ気にかけて過ごすとよいですね。
ママのようには育児や家事が上手くできなくても、パパがしてくれていることに感謝して、パパにできること、パパにしかできないことを見つけて頼りながら、協力しあえるとよいですね。
夫婦で乗り越えようとしてもどうしても解決できない場合は、専門家に相談してみることも検討してみてください。