胎嚢が小さい原因は?出産への影響は?心拍確認や流産の可能性は?

妊娠初期のエコー検査にて、胎嚢が小さいと診断されることがあります。
胎嚢が小さい原因としてどのようなことが考えられるのでしょうか。
胎嚢が小さいと言われた場合、赤ちゃんに障害などがあるのか、妊娠にはどのような影響が及ぶのか心配になりますよね。
そこで、今回は胎嚢が小さい場合の出産への影響や心拍確認、流産について詳しくご紹介していきます。
目次
胎嚢とは?胎嚢が小さいと言われるのは稀?!
受精卵が着床した後、子宮内に袋状の組織が出来上がります。
この袋こそ胎嚢です。
胎嚢は妊娠4週目頃から出来始めます。
正常な妊娠の場合、妊娠5週目には胎嚢を確認することができます。
妊娠5週目の後半になると、胎嚢の中にいる赤ちゃんを確認できるようにもなります。
妊娠6週目には心臓の拍動も確認できるようになりますよ
胎嚢と赤ちゃんと心拍の3つが確認できると妊娠が成立していると判斷されます。
妊娠4週目の間、胎嚢は1日に、0,09~1mmほどまで大きく成長すると言われてます。
妊娠4週目前半になると、1.5㎜ほどになり、妊娠5週目頃には、6,7mmほどまでに大きくなるとされています。
胎嚢の大きさは5週目に入る頃に個体差が出てきます。
成長が早い個体もあれば成長が遅い個体もあります。
胎嚢が小さいと言われることはあまり珍しいことではないのです。
その個体の成長が遅いという特徴があるということですね。
妊娠5週目後半になると胎嚢の中に赤ちゃんを確認することが出来るようになるので、赤ちゃんの頭殿長での計測が出来るようになります。
胎嚢は大きさの成長の目安の一つであり、小さいと言われてもあまり心配する必要はありません。
胎嚢が小さい原因とは?
胎嚢が小さい原因としては、いくつかの理由が考えられます。
- 最終月経開始日を間違えているため、実際の妊娠数週と異なり把握している
- エコー検査の装置を当てる角度による誤差
- 異所性妊娠
などの原因が挙げられます。
胎嚢が小さい場合、成長が遅いだけであり、正常の分娩を行なうことができるケースも多くあります。
あまり深く考え込みすぎるのは避けましょう。
必ず定期検診に通い、医師と共に妊娠の経過を見守るようにしてくださいね。
胎嚢が小さい場合は流産する可能性が高い?!
胎嚢が小さい場合、発育が良くないと医師に告げられる場合があります。
そのため、赤ちゃんが元気にこのまま育ち出産を迎えられるのか心配になってしまいますよね。
胎嚢が小さい場合、流産などの可能性が高いと判斷されてしまうのでしょうか。
胎嚢の大きさと流産
胎嚢が小さい場合、流産につながるか否か心配になることがあります。
流産につながる可能性を否定することはできません。
流産は全妊娠の15%の確率で起こります。
流産の多くの原因は、胎児の染色体異常となります。
赤ちゃんにもともと成長する力が備わっていない染色体異常の場合、胎嚢が小さくなってしまうこともあります。
その場合、流産の可能性も十分に考えられますね。
しかし、胎嚢が小さいから必ず流産につながるというわけではありません。
胎嚢が小さくても無事出産を迎えられるケースもたくさんあります。
胎嚢の大きさと障害
胎嚢が小さい場合、障害の可能性を心配されることも多いですね。
胎嚢が小さい場合、羊水の異常が原因である場合、腎尿路系先天性異常、羊膜索症候群などの可能性があります。
肺の形成不全、奇形などという障害が起こる可能性が考えられます。
ダウン症の場合も妊娠週数よりも胎嚢が小さいという傾向があるので否めません。
しかし、胎嚢が小さいからといって、必ずしも流産したり障害が出るというわけではありません。
生命力を信じてあげたいですね。
胎嚢は小さいけど心拍は確認できた!もう安心?!
心拍が確認されるのは妊娠5,6週目頃です。
その頃に心拍が確認できた場合、妊娠が継続出来る可能性が高まります。
妊娠7週目頃になると、胎児のCRLを計測できるようになり、10mmほどまで成長したのが確認できます。
10mmを超えた場合、流産となる可能性は0.5%まで低下し、妊娠を継続することができます。
しかし、心拍が確認できても、流産にいたる可能性も9%は残されています。
胎児の大きさが小さく、胎芽の発育も遅れて居るのであれば、慎重な観察が必要です。
お腹の痛みを感じたり出血が見られた場合は、早めに医師に相談し診察を受けるようにしてください。
胎嚢が小さいとつわりがない?!
つわりは5,6週目頃からはじまり、妊娠7~11週目頃にピークを迎えます。
妊娠した人の50~80%の妊婦さんはつわりを感じています。
一方でつわりをまったく感じることなく出産を迎える妊婦さんもいます。
つわりの感じ方には個人差があります。
同じくらいのつわりを感じても、人によっては全くつわりがないと感じる人もいます。
つわりが起こるメカニズムもしっかりと明確にされているわけではなく、胎嚢が小さいからつわりがない、胎嚢が小さくつわりがないのは赤ちゃんが元気ではないからだと考えるのは間違いです。
胎嚢が小さいと診断されてもつわりを感じたという妊婦さんはいますし、成長が遅く、平均のサイズまで大きくなった頃につわりを感じるようになったという妊婦さんもいます。
胎嚢の成長のために注意すべきこと!
胎嚢が成長する時期としては、妊娠4週目頃から8週目頃となります。
胎嚢は8週目を超えると絨毛膜に分化します。
そのため、妊娠4週目から7週目の間は胎児の重要な期間がつくられる大切なじきなのですね。
この時期はタバコ、薬、飲酒などによる影響が胎児に大きく与えられてしまう時期なので、より気をつける必要があります。
奇形や胎児の発育不全につながる可能性があるので、十分に注意しましょう。
妊娠が発覚したら禁煙、禁酒をする、薬を自己判断で服用しないようにしたほうがよいですね。
胎嚢がある時期は胎盤が未完成なので、激しい運動なども避けるようにしましょう。
胎嚢が小さいと診断された体験談
胎嚢が小さめかもと診断されてから、ものすごく心配になり医師に何度も胎嚢の大きさを図って欲しいとお願いしました。
しかし、何度図っても小さく、私の不安はどんどん大きくなりました。
ところが医師はその心配とは裏腹に、胎嚢の大きさは誤差が出やすい、あまり心配はいらないという返答ばかりでした。
その後も心配は続きましたが、赤ちゃんは周りの子と比べると数週に対して
小さめのサイズのままでしたが、2500gでの出産を迎えることができました。
健康で元気な子を出産することができたのです。
胎嚢が小さいのはその子の成長のスピードが少し遅いだけかもしれません。
あまりも数値を気にしすぎてしまうと、よりストレスなどにより、赤ちゃんに悪影響を与えてしまうため、気にせずに健康的な生活を続けたほうがよいのだなと実感しました。
まとめ
胎嚢が小さめだと診断されても、過度に心配するのは逆効果です。
胎嚢の成長には個体差があり、中には成長が遅い個体もあります。
小さいからといって、必ずしも赤ちゃんに障害がある、流産してしまうというわけではありません。
もちろん障害や流産の可能性は完璧には否めませんが、無事に生まれている赤ちゃんもたくさんいます。
一度小さいと診断されてもエコーの角度の問題であり、次の健診では標準サイズと診断されることもあります。
諦めずに健康的で無理のないリラックスした生活を続けましょう。
考え込むのは胎嚢の成長にとってよくありません。
笑顔で過ごし続けたほうが赤ちゃんの成長に良いでしょう!