妊娠中は味覚障害になるって本当?いつまで続く?原因や対策方法も!

妊娠してから、自分が今まで大好きだった食べ物が食べられなくなった、逆にあまり食べたことのなかったものが食べたくなるようになったというようなことが起こります。
食べ物の好みが変わったり、味が分からなくなってしまったりという場合、それは妊娠中特有の味覚障害かもしれません。
そこで今回は妊娠中の味覚障害について、原因、対処法、いつまで続くのか、治療をしなくても治るのかなどについて詳しくご紹介していきますね。
目次
妊娠中の味覚障害って?よく起こる?
妊娠中に酸っぱいものが急に食べたくなった、辛いものが食べたい、脂っこい物が食べたい、食べたくないなどが起こるようになります。
味覚の変化、食べ物の好みの変化が起こる妊婦さんはかなり多いです。
100名の妊婦さんに問診をおこなった結果、90%以上の妊婦さんが味覚の変化を感じているということは判明した調査結果などもあります。
一方で味覚障害というのは、味を全く感じることができない、濃い味しか感じることができないというような場合、味覚の機能が作動していない状態を指します。
特定のものだけが美味しいと感じ、今まで食べられたものが食べられないのは味覚障害が起きている?と不安になることがありますが、味を全く感じることができない!というような強い症状が起きていない限り、味覚障害ではありません。
好みが変わっただけであり、味覚障害ではないのですね。
妊娠中に好みが変わるというようなことはよくありますが、妊娠中の味覚障害はよくあること、というわけではありませんが少なくありません。
妊娠中の味覚障害はいつまで続く?症状とは?
妊娠中の味覚障害の症状やいつまで続くのかということについてです。
妊娠中の味覚障害の症状とは
妊娠中の味覚障害の症状には、大きく分けて5つの種類があります。
- 無味症
1つ目の種類は、酸味、甘味、塩味、苦味などの味を感じることができなくなる状態です。
味覚が減退し味が分からない状態、「無味覚」という症状が起こります。
- 異味症
2つ目は何を食べても変な味に感じる、口の中が渋いというような「異味覚」という症状があります。
- 自発性異常味覚
何も口に知ていない時なのに、口の中で苦味やえぐみ、渋みなどを感じる状態です。
- 解離性味覚障害
特定の味、特定の甘みを感じることができなくなります。
甘みが分からなくなるケースが多いものの、他の味覚が分からなくなるということもあります。
- 味覚減退・味覚消失
味を感じるための感度が低下したり、全く味が感じなくなってしまうという症状が起こります。
この場合、自分自身では気づきにくく、料理の味付けの変化などを指摘され気づくことが多いですね。
味覚障害の症状が起こる時期やおさまる時期については個人差があり、安定期にはいってから症状がなくなったということもあれば、出産後までずっと症状が続くという場合もあります。
一時的な症状であれば、さほど気にしなくてもよいものの、なかなか治らない、食事ができないというような場合、不安な時は産婦人科に受診し相談してくださいね。
妊娠中に味覚が変化してしまう原因
妊娠中に味覚が変化してしまう、妊娠中に味覚障害が起こる原因としては、実際明確にはなっていません。
しかし、妊娠中のホルモンバランスの乱れによるもの、唾液が減ることにより口内が乾燥するなどの原因が味覚の変化や味覚障害の原因なのではないかと考えられています。
また、舌には味蕾という細胞があり、味を感じることができているのですが、この味蕾の形成のためには亜鉛が大きく関係しています。
妊娠中は体内の亜鉛が不足しやすく、味蕾の機能が低下することにより、味覚の変化や味覚障害が起こるのではないかとも言われています。
ところが妊婦さんの全員が亜鉛不足になるというわけではないため、亜鉛不足による味蕾の機能低下が原因であるとは言い切れないのですね。
貧血、カンジタ症等、心因的な問題も原因なのではないかと言われていますが、明確な原因は特定されていません。
妊娠糖尿に陥ってしまっている時も、肝臓の機能が低下し、亜鉛が尿内に出てしまう量が増えるため、亜鉛不足になり味覚障害が起こりやすくなります。
妊娠中は血糖値が上がりやすいため、妊娠糖尿になってしまうことがあります。、
妊娠中に味覚障害になった時の対策法!
妊娠中に味覚障害に陥ってしまった場合、味覚障害が原因となり、食べ物を食べられなくなったり、飲み物を飲むのも気持ちが悪く感じ摂取できないというような場合があります。
そこまで酷く悩まされ、食べ物も飲み物も摂取できない状況である場合は、早急に産婦人科の医師に相談しましょう。
一方、食べ物や飲み物を一切摂取できない状態ではないという場合、今までのように好きな物を食べられなかったり、ある一定のものしか食べられないということもあるでしょう。
今までの味覚の状態に戻す対策をしたいと思うのですが、原因がはっきりとしていないため、完全に元の味覚に戻す対策方法はありません。
しかし、対策法としては、亜鉛不足を解消するために、亜鉛が含まれている食べ物を積極的に摂取してみるとよいです。
例えば、煮干しやごま、のりや牛肉などですね。
積極的に食事に取り入れてみることで、味覚の改善に繋がる可能性があります。
また、貧血が原因で味覚障害に陥ってしまっていることも考えられるため、鉄分を積極的に摂取してみましょう。
例えば赤身のお肉や小松菜などですね。
つわりの影響もあり、吐き気がして食べることができないという場合、無理に食べる必要がありません。
食べられるものだけを食べても大丈夫です。
ただし、脱水症状には注意し、水分は摂取するように心がけたほうがよいですね。
味覚の変化で赤ちゃんの性別は分かるの?!
妊娠中の味覚の変化により、赤ちゃんの性別が判断できるというような噂、言い伝えがあります。
その言い伝えによると、脂っこい物を好むようになった場合は男の子、甘いものを好むようになったら女の子と言われています。
他にも様々な例えがありますが、イメージですね…。
実際妊娠中の味覚の変化が赤ちゃんの性別により異なるというようなことはありません。
昔から早くお腹の赤ちゃんの性別が知りたかったことで生まれた言い伝えです。
妊娠中期になりエコーで検査をすることで性別が分かります。
赤ちゃんのおじいちゃん、おばあちゃんの世代だと、未だに味覚の変化で性別が分かるとういうような話をすることがあるでしょう。
あまり気にせず、言い伝えがあるのだなと思っておくくらいでよいですね。
まとめ
妊娠してから、今まで美味しいと感じていた好物がまずく感じるようになった、ある一定の食べ物しか美味しく感じられないというような場合、味が感じられないという症状などが起こると、驚きますし心配になりますよね。
しかし、妊娠中の身体であれば、誰しもが起こる可能性のある症状の1つです。
過度に心配しすぎず、食べられるものだけ、飲めるものだけでも摂取しながら様子をみましょう。
また、亜鉛と鉄分を積極的に摂取してみるとよいですね。
それでも改善しない場合は他の原因も疑い、医師に相談してみるとよいですね。
味覚障害の症状が長期に渡り続く場合、食べ物や飲み物を一切摂取できないほどまずく感じて症状が辛いというような場合、体重の減少などが起こってしまう前に、早めに産婦人科に受診し症状を医師に相談しましょう。