塗り絵を楽しもう!子供に良い効果がたくさん!

最近は大人のための塗り絵なんかも人気が出ていますね。
昔から子どもの遊びとして身近で手軽な塗り絵ですが、今はいろいろな種類、キャラクターの塗り絵が楽しめるので、塗り絵をしたい!と自分から言ってくるお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな塗り絵ですが、実は塗り絵をすることには、たくさんのメリットがあるんです。
今回は塗り絵を始める時期、子どもにどんな効果があるのか、またパパやママがどのようにサポートできるかについて、ご紹介していきます。
目次
塗り絵を始めるのはいつから?
子どもって、紙に鉛筆で絵をかいたり、クレヨンや色鉛筆でカラフルにしていくのが好きですよね。
楽しそうに描いている姿は、とてもかわいく癒されるものです。
けれどものびのびと好きな絵を描くのと、決まった線に合わせて色を塗っていくのはまたちがうものなので、どのタイミングで塗り絵をさせてあげればよいのか迷ってしまいますね。
子どもには個人差がありますので、何歳からならOKというものでもないんです。
ただあまり早い時期に始めさせてしまうと、上手に枠の中を塗れないことに嫌になって、塗り絵を嫌いになってしまうかもしれません。
ある程度色を塗るという作業が出来るようになった段階で、子どもが塗り絵に興味を示したら始めるのが良いでしょう。
子どもの様子を見ながら進めてあげてください。
脳の活性化
塗り絵は、単純なもののように思えますが、脳全体を活発に働かせる効果があります。
まず塗り絵をするときは必然的に手を使うものですが、この手を動かすということ自体が脳の血流を良くします。
後頭葉は、まずどんな絵なのか、色や形などの情報を得て塗り絵を認識する時に活発に働きます。
側頭葉は、塗り絵について、今まで見たことのある色や形などの記憶から、ふさわしいものを判断するときに活性化します。
頭頂葉は、塗り絵の全体的な構図を認識したり、どこに何が描かれているのかを判断するときに活発に働いています。
前頭葉は、脳の最高中枢で、思考、想像力などに関与し、一連の動きをプログラムし遂行する部位です。
塗り絵のどこから塗り始めるか、何色にするかなどをここで考えます。
塗り絵を楽しんでいる間に、脳はこんなにも活発に働いてくれているんですね。
心理的作用
塗り絵をすることで得られる心理的作用もあります。
- リラックス
- ストレスの解消
- 不安感の沈静化
- 自律神経を整える
- 呼吸を整える
塗り絵をすることは、自律神経の乱れの解消につながりますが、この効果により子どものグズグズが減ったり、落ち着きのある子どもに成長するのを助けます。
塗り絵から得られる効果・メリット
集中力がつく
塗り絵は、色を塗るという目的に向かって、自分の世界に没頭できる遊びですね。
また、なるべく線からはみ出さないように塗ることに注意しながら塗っていくため、私たちが思っている以上の集中力が必要となります。
始めは短い時間でも上手に塗れるようになるたび、時間に関係なく集中して取り組むようになるものです。
子どものうちに始めれば塗り絵を通して集中する習慣を付けることができ、後々の勉強においても、子どものうちに養った集中力を発揮できるでしょう。
手先が器用になる
塗り絵をするときはクレヨンや色鉛筆などをしっかりと握って色を塗るので、手や指、腕の筋肉が発達します。
はじめは雑でも次第に細かい部分も塗れるようになったり、筆圧の調整ができるようになったり、カーブやジグザグなど少し難しいと思われる動きもできるようになってきます。
また曲線などに慣れているため文字の勉強を始めた時に、鉛筆を上手に動かしていけます。
色の識別・使い分け
ここは何色にしようか…。
この隣は何色が合うかな…。
塗り絵といえばまず色を選ぶところから始まりますね。
塗り絵を通して、色の名前や、違いを覚えていき、自然と色彩感覚が育っていきます。
はじめのうちは1色で塗るだけだった子も、次第に何色かの色を使い分けて塗ることができるようになります。
また色の組み合わせや、混ざり合う色の変化を楽しめるようになっていくので、創造性や発想力を養うのにも役立ちます。
達成感・自信
線からはみ出さないように塗るという作業は、子どもにとってなかなか難しいものです。
その分、塗り絵が完成した時の達成感はとても大きく、上達するにつれてそれは大きな自信になります。
塗り絵をすることで育った自信は、やがてほかのことに対しても、やってみよう!がんばろう!できるかも!もっとやってみたい!という気持ちを持つ助けになります。
運筆力のアップ
運筆力とは、鉛筆を自在に動かして文字などを書くことができる能力を指します。
小学校に入ると字を覚えて書く勉強が始まりますね。
このときに運筆力がないと、うまく字を書けず、文字を書くことに対して苦手意識を持ってしまうかもしれません。
細かい作業の多い塗り絵を何度も行うことで、曲線やジグザグ、まっすぐな線を上手に描いていくことが出来ますし、強く塗ったり薄く塗ったりなど色の濃淡もつけられるようになりますが、これによって自然と運筆力は向上します。
運筆力が育っていれば、文字の練習が始まったときにもスムーズに鉛筆を動かせるでしょう。
目と手の協応
聞きなれない言葉ですが目と手の協応とは、視覚で確認した事に瞬時に反応して、手の動作を行う機能のことをいいます。
まだ脳が未熟な子どもは、視覚と手の動きをうまく連動できないことが多いため、はじめは、塗り絵の線に沿って色を塗るという作業は難しく、線からはみ出して塗ってしまうことがほとんどです
それが塗り絵を何度もするうちに、脳が発達して、目と手の動きにつながりができ、いつの間にか線に沿って色を塗ることができるようになります。
ママやパパにできるサポート
一緒に塗り絵を楽しむ
子どもが塗り絵をしている姿を眺めているのはそれはそれで楽しいですが…ときには、ママやパパも一緒になって塗り絵を楽しみましょう。
一緒にひとつの塗り絵を完成させるのも良いですし、同じ塗り絵をそれぞれ塗ってお互い見比べても良いですし、別々の塗り絵を楽しむのも良いです。
ママやパパも一緒に楽しむことで、子どもの楽しさが倍増します。
ただ塗っているのを横で見てくれているだけの時よりも、ずっと嬉しいのです。
また一緒に楽しむことは、子どもの心に安心感が生み、それは集中力にもつながります。
達成感により子どもに自信をつける
小さな達成感は積み重ねると大きな自信につながります。
一回ごとに遊びを完結できる塗り絵は、達成感を積み上げるのにちょうど良い遊びといえます。
子どもの年齢やできそうなレベルに合わせて、一回ごとに塗り終えることのできるものを選びましょう。
子どもの場合、難しい大作に挑戦して何度かに分けて仕上げるものより、毎回“終わらせられた!”“出来上がった!”という気持ちになることが大切です。
細かく指摘しないで好きにさせてあげる
線からはみ出していたり、びっくりする色だったりすると、見ていてどうしても口を出したくなってしまいますよね…。
- 「ここにはこの色の方が良いんじゃない?」
- 「この色だと変だよ」
- 「はみ出さないように塗らないと」
- 「○○のほうが上手に塗っているよ」
- 「こうやって塗りなさい」
そういった批評や比較など口出しは、子どもの想像力を奪ってしまいますし、楽しい遊びではなくなってしまいます。
塗り絵に口出しされると子どもは、塗り絵を楽しいものだと感じるどころか、自由に塗れないことで逆にストレスとなってしまう可能性もあります。
とにかく好きにさせてあげることが一番です。
たくさん褒める
子どもにとってママやパパから褒められるのは何より嬉しいことです。
ママやパパから見ると上手に塗れていなかったとしても、「よくできたね」「がんばって色塗りできたね」などと褒めると、子どもは“もっとやりたい!”という気持ちになります。
褒められることがうれしくて何度も塗り絵をしていくうちに、子どもなりに工夫をして次第に上達していくものです。
また褒められれば褒められるほどリラックスでき集中力もでてきます。
まとめ
子どもに塗り絵をさせることにはたくさんの効果やメリットがありましたね。
そんな塗り絵を、子どもが嫌いにならないよう、自分からやりたいという気持ちを持てるようにするためには、大人の関わり方が大切でした。
私たち大人の常識や価値観にはめ込まず、子ども自身が自由に楽しめるようにしていきましょう。